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博愛
「博愛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
博愛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
を試みその功をなさざりき。しかりといえどもこの人民が八十九年に宣言したる自由平等
博愛の旨義と主権在民の原則とは欧州大陸を振動し、その余波として数十年の後、千余里....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
からで、詐取された保険額約三千円の損害賠償だった。保険会社の方は兎に角聖書会社は
博愛主義の基督教の宝典たる聖書の販売元だから、罪を憎んで人を憎まずと、損害賠償の....
「死生」より 著者:幸徳秋水
し去って悔みない省みないのも、亦た自然の傾向である、前者は利己主義となり、後者は
博愛心となる。 此二者は古来氷炭相容れざる者の如くに考えられて居た、又た事実に....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
くやまない、かえりみないのも、また自然の傾向である。前者は利己主義となり、後者は
博愛心となる。 この二者は、古来氷炭相容れざるもののごとくに考えられていた。ま....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
の眼には恐怖など宿っていないのみならず、却ってそこに現われているこころよい安息と
博愛とが、皇帝には温和な主婦のごとく、慈愛ふかい姉のごとく母のごとくにさえ感じら....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
に堆く、挟んでおく、手巾の白いので口の辺をちょいと拭いた。 「うむ、おりゃ、近頃
博愛主義になってな、同好の士には皆見せてやる事にした。あえてこの慰を独擅にせんの....
「戦争論」より 著者:坂口安吾
蒙昧が失われ、多くの不幸が失われ、多くの不合理が失われる。人情が失われる代りに、
博愛と、秩序の合理性が与えられる。本能の蒙昧に代って、正しい理知が生活の主体とな....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
ツナガリのある人々同志は、そのツナガリを尊敬する義務があると思うのです。一般人は
博愛や慈悲に身をささげる有徳の行者とはちがいます。人間を愛し、生まれたことを愛す....
「煎じ詰めれば」より 著者:桐生悠々
わず、国家または民族の一員としてその義務を尽すに忠実なりと雖も、「恭倹己を持し、
博愛衆に及ぼす」超国家的、超民族的にして、彼等のいうところ「八紘一宇」の一大理想....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
いた意見を懐いておったらしい。 ファラデーのような人で、不思議に思われるのは、
博愛事業にも関係しなかったことである。もちろん個人としての慈恵はした。 また後....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ら己は帰った。
総て荒々しい振舞をさせようとする、
粗暴な欲望は寐入った。
今は
博愛の心、
神の愛の心が動いている。
尨犬。じっとしていろ。そんなに往ったり来....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
って癪に触ってな、 『煙筒の立つ世の中じゃ、色に飢えている職工に女をあてがうのは
博愛事業の一つじゃい』と言うてかましてやりましてん、…… するとな、太閤さんが....
「愛に就ての問題」より 著者:小川未明
仕舞う。凡ての窮局によって人間は初めてある信仰に入る。自ら眼覚める。今の世の中の
博愛とか、慈善とかいうものは、他人が生活に苦しみ、また境遇に苦しんでいる好い加減....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
いのためを思い合って、お互いの利己主義を出来るだけ調和して発揮させて行くことが、
博愛主義にも通ずる利口な利己主義の使い方だと思います。かくして健全な独立した個人....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
が、しかもその後ここに六十年の歳月を重ねた今日に至って、ことに盛んに人道を説き、
博愛を教えるクリスト教徒の間において、今に彼らをはなはだしく排斥し、往々残忍無道....