博物[語句情報] » 博物

「博物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

博物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
」 「日《ひ》かげ町《ちょう》か。」 「日かげ町にだってあるものか。」 「じゃあ博物館だ。」 皆がまた、面白そうに笑った。 曇天の停車場は、日の暮のようにう....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
」 老人は人の悪い笑い顔をしたまま、僕の手に古い望遠鏡を渡した。いつかどこかの博物館に並んでいたような望遠鏡である。 「オオ、サンクス。」 僕は思わず英吉利....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
いつぞや上野《うえの》の博物館で、明治初期の文明に関する展覧会が開かれていた時の事である。ある曇った日の....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
はくじ》の観音像である。が、今田代君が見せてくれたのは、その麻利耶観音の中でも、博物館の陳列室や世間普通の蒐収家《しゅうしゅうか》のキャビネットにあるようなもの....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
る胡麻塩《ごましお》の髪の毛が、わずかに残喘《ざんぜん》を保っていたが、大部分は博物《はくぶつ》の教科書に画が出ている駝鳥《だちょう》の卵なるものと相違はない。....
「早春」より 著者:芥川竜之介
大学生の中村《なかむら》は薄《うす》い春のオヴァ・コオトの下に彼自身の体温を感じながら、仄暗《ほのぐら》い石の階段を博物館の二階へ登っていった。階段を登りつめた左にあるのは爬虫類《はちゅうるい》の....
「夢」より 著者:芥川竜之介
った。では何を使うかと言えば、――わたしはブラッシュを動かしながら、時々どこかの博物館にあった石棒や石剣を思い出したりした。 彼女の帰ってしまった後、わたしは....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ることはできなかった。 これに対する説明を得んとして努力したらしい最初の人は『博物史』（Histoire naturelle 一七四五年）の多才なる著者として....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
人に、鳥博士と称えられる、聞こえた鳥類の研究家で。家には、鳥屋というより、小さな博物館ぐらいの標本を備えもし、飼ってもいる。近県近郷の学校の教師、無論学生たち、....
「土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
、人類最古の文明国たりし埃及時代に已に見事なものが存在したのでも知られる。英国の博物館には、四、五千年前のミイラの中から発見された玩具が陳列されてあるのである。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ル・シメント（Academia del Cimento）に行って、図書館、庭園、博物館を見物した。ここにはガリレオの作った望遠鏡は純粋の炭素より成ることを確めた....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
を黒門前で呼留めて「上野を抜けると寂しいんですがね、特に鶯谷へ抜ける坂のあたり、博物館の裏手なぞは。」 「寂しいとこ行きたい、誰も居やはらんとこ大好きどす。」す....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
のざらざらするのが堪難い、生来の潔癖、茂の動く涼しい風にも眉を顰めて歩を移すと、博物館の此方、時事新報の大看板のある樹立の下に、吹上げの井戸があって、樋の口から....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
の簪、鬘、女飾髻、鬘帯、摺箔縫箔、後で着けます長絹なんぞも、私が小児のうち、一度博物館で陳列した事がありますがね、今でも目に着いています。全く三保の浦から松の枝....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
仙人に敬意を感じていない。しかし先生の鍛錬にはいつも敬意を感じている。先生は或時博物学教室へ行き、そこにあったコップの昇汞水を水と思って飲み干してしまった。それ....