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「卜居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

卜居の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
である。東京に居た頃は、よく青山墓地へ本を読みに夢を見に往った。粕谷の墓地近くに卜居した時、墓が近くて御気味が悪うございましょうと村人が挨拶したが、彼は滅多な活....
柳営秘録かつえ蔵」より 著者:国枝史郎
て来い。少し手を執って教えてやろう」 老人はスッと背を延ばした。 「重巌に我|卜居す、鳥道人跡を絶つ、庭際何の得る所ぞ、白雲幽石を抱く……俺の住居は雲州の庭だ....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
して見てはどうかな。」と勧めた。余も遂にその気になって本郷台町の柴山という下宿に卜居することにした。居士は早速その家へ訪ねて来て、 「これは以前に夏目漱石の居た....
上野」より 著者:永井荷風
して不忍池と上野の全景とを見渡す勝概の地である。然しわたくしの知人で曾てこの地に卜居した者の言う所によれば、土地陰湿にして夏は蚊多く冬は湖上に東北の風を遮るもの....
葛飾土産」より 著者:永井荷風
》。国木田独歩《くにきだどっぽ》がその名篇『武蔵野』を著したのもたしか千駄ヶ谷に卜居《ぼくきょ》された頃であったろう。共に明治三十年代のことで、人はまだ日露戦争....
水のながれ」より 著者:永井荷風
戦争後、市川の町はずれに卜居《ぼくきょ》したことから、以前|麻布《あざぶ》に住んでいた頃よりも東京へ出る....