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「卜者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

卜者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
頃信仰する市ヶ谷八幡と氏神の永田町山王へ代参を立てられた。女中のある者は名高い売卜者《うらない》のところへ走った。表面はあくまでも秘密を守っているものの、屋敷の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
この息子さんが十日ばかりも前から、どこへ行ってしまったか判らないんですよ。方々の卜者にみて貰ったら、剣難があるの、水難があるのと云われたそうで、おっかさんはなお....
婦系図」より 著者:泉鏡花
千栽ものの、風呂敷包を持ったまま、内の前を一度通り越して、見附へ出て、土手際の売卜者に占て貰った、と云うのであった。 対手は学士の方ですって、それまで申して占....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
か薄気味悪くなって来た。 用人の五左衛門も心配して、あくる日は市ヶ谷で有名な売卜者をたずねた。売卜者は屋敷の西にある大きい椿の根を掘ってみろと教えた。とりあえ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
銭銅貨を入れると出ます」と書き添えてあった。 源氏の将軍が預言者であったか、売卜者であったか、わたしは知らない。しかし此の町の人たちは、果たして頼家公に霊ある....
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
う召されしは……。 (桂は堪えず、すすみ出づ。) かつら 兵衛どのとやら、お身は卜者か人相見か。初見参のわらわに対して、素姓賤しき女子などと、迂濶に物を申されな....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
県、洛帯村に郭二という村民がある。彼が曾てこんな話をした。 自分の祖父は医師と卜者を業とし、四方の村々から療治や占いに招かれて、ほとんど寸暇もないくらいであっ....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
かりしゃべりませんでございますから、あの女はただ汚い変な乞食、親仁、あてにならぬ卜者を、愚痴無智の者が獣を拝む位な信心をしているとばかり承知をいたしておりました....
妖怪学一斑」より 著者:井上円了
仰力を与えて、その信仰力によって平癒するのであります。また、かの人相見もしくは売卜者が、その人相を見てその吉凶禍福を予知するというごときものも、およそ人の思想と....
迷信解」より 著者:井上円了
したる一話が出ておる。すなわち、「ある家の主人が、夢に足に毛の生じたるを見て、売卜者に占わしめたれば、『必ず増給の沙汰あるべし』といい、その家僕も足に毛の生じた....
春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
銭銅貨を入れると出ます」と書き添えてあった。 源氏の将軍が預言者であったか、売卜者であったか、わたしは知らない。しかしこの町の人たちは、果して頼家公に霊あるも....
銀座の朝」より 著者:岡本綺堂
よいよ熱閙の巷となりて、田舎者を待って偽物を売る古道具商、女客を招いて恋を占う売卜者、小児を呼ぶ金魚商、労働者を迎うる氷水商、おもいおもいに露店を列べて賑わしく....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
姉ほどには驚かずこの頃相知りたる北竜村の西島清太氏も驚き、わざわざ札幌に出でて、卜者に見てもらいしに、安全なりとの報を得たるも、なお未だ全く心を安んぜざりき。一....
西航日録」より 著者:井上円了
は上下を論ぜず、吉凶禍福みなこれを卜筮に問うを常とし、病人あるも医師によらずして卜者にたずね、不幸にして不帰の客となれば、これ天命なりとしてあきらむるなり。けだ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
そのときにこの片紙を受けて帰るものならん。わが国の護摩札のごとし。また、街上に売卜者多し。わが浅草観音の門前のごとし。題するに「毎事卦資二仙」とあり。また、室内....