印刷局[語句情報] » 印刷局

「印刷局〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

印刷局の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
風知草」より 著者:宮本百合子
まれたことのなかった表札であった。赤旗という新聞を知っているものも、その編輯局と印刷局が、どういうところにあるのかは知っていなかった。人々が十数年前、どこか市内....
南路」より 著者:宮本百合子
めつつ逝去したという、質素なしかも愛らしく、女性らしい寝室を見た。ひどく混雑した印刷局に行った覚もある。 「議事堂が見えて?」 自分は、身の囲りに外套を引そば....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
試験があり、期の終にはまた大試験があった。 森|枳園はこの年十二月一日に大蔵省印刷局の編修になった。身分は准判任御用掛で、月給四十円であった。局長|得能良介は....
母親」より 著者:若杉鳥子
、みを子の馘になった理由が、兄にも知れてしまった。 長い間木版工をして、現在は印刷局に勤めているみを子の兄は、その晩殊に機嫌が悪かった。――肺を患っていて、自....
贋紙幣事件」より 著者:甲賀三郎
変なので、重い罪にしてあるそうだ。この紙幣の発行は日本銀行だけれども、拵えるのは印刷局だそうだ。造幣局と云うのは、金貨や銀貨や銅貨を造る所だそうだ。紙幣は贋が中....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
しい響きを立てながら、市場町の方へ走っていった。 それは危険なことだった。国立印刷局に兵士の衛舎があった。ガヴローシュはそのことを頭に浮かべなかった。衛舎には....
」より 著者:黒島伝治
局員が発見したのである。 それは極めて精巧に、細心に印刷せられたものであった。印刷局で働いて、拵え方を知っている者の仕業のようだ。一見すると使い古され、しわく....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
。本郷から麹町隼町、青山六丁目辺りまで、毎日小僧が卸しにまわる。そのうち大手町の印刷局へ新たに納入することになったので、その届け役を私が引き受けた。雨の日雪の朝....
次郎物語」より 著者:下村湖人
トラック三台に分乗した叛軍の一部が、「国賊朝日を破壊する」と叫んで社内に乱入し、印刷局の活字ケースなどをめちゃくちゃにひっくりかえしたそうである。 叛軍の一部....
丸の内」より 著者:高浜虚子
の建物にも人が住んで仕事をしている。 バラック建の逓信省や農林省や中央会議所や印刷局やの前を通って又電車道に出ると同じくバラック建の大蔵省や内務省がある。総て....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
を目論見、椿岳の浅草絵と鼎立して大に江戸気分を吐こうと計画した事があった。当時の印刷局長|得能良介は鵜飼老人と心易くしていたので、この噂を聞くと真面目になって心....
日和下駄」より 著者:永井荷風
のままなるものは、桜田外《さくらだそと》の参謀本部、神田橋内《かんだばしうち》の印刷局、江戸橋際《えどばしぎわ》の駅逓局《えきていきょく》なぞ指折り数えるほどで....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
来訪あり。深更に至り、火光の窓に映ずるあり。驚き見れば失火なり。後に聞くに、政府印刷局全焼せりという。当夜寝牀にありて、リオ港の実況を詩をもって写出す。 遼港風....