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「印章〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

印章の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
不審に思いいたる折柄、扉を排して丈高き騎士現われたり、見るに、バロッサ寺領騎士の印章を佩け、雷の如き眼を※と名付けて降矢木の家を創しぬ。されど帰国後吾が心には妄....
亮の追憶」より 著者:寺田寅彦
てあって、その終わりの余白には当時はやった不折流のカットがかいてある。また自刻の印章――ボート形の内に竪琴と星を刻したの――が押してある。自分の家の門や庭の芭蕉....
黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
置がいかにもそう思わせたからなんだよ。その斜め反対の隅にある髑髏も、同じように、印章とか、印判とかいうふうに見えた。しかし、そのほかのものがなに一つないのには、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るに及んで、筆を投じたものでした。 そのうちに、彼は拓本を幾度か見比べ見直し、印章のあたりに眉をすりつけたりなんぞして、 「とうてい及びもつかねえ――」 つ....
死の前後」より 著者:豊島与志雄
ておりますとの、事もなげな返事だった。 「昨日《きのう》来ました時、貯金と通帳と印章《はん》を、あたしのところへ置いていきました。あなたにあげると云っていました....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
出版しようと申し込んできた。その契約は有利な条件で結ばれた。オーストリア大使館の印章がついてる丁寧な手紙が来て、大使館で催される大夜会の番組のうちに、彼の作品を....
織田信長」より 著者:坂口安吾
いやがる、と人々は大言壮語をおかしがったが、信長そのとき二十八だ。天下布武という印章をつくって愛用し、天下一の情熱を日常の友としているが、その野心は彼に限ったこ....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
に好配して、黄金また銀の薄金を覆輪に取って、しっくりと張るのだが、朱肉入、驕った印章入、宝玉の手奩にも、また巻煙草入にも、使う人の勝手で異議はない。灰皿にも用い....
三国志」より 著者:吉川英治
見当らない。孫堅は、歯で咬んでそれをねじ切った。 中から出てきたのは、一|顆の印章であった。とろけるような名石で方円四寸ばかり、石の上部には五龍を彫り、下部の....
三国志」より 著者:吉川英治
ばし待て」と、仰せられると李楽は、そんな故実など認めない。玉璽というのは、帝のご印章であろう、それならここでお手ずから彫らばすぐ間に合うではないかと無茶なことを....
三国志」より 著者:吉川英治
が、その仔細を聞くと、こうであった。孔明は南郡の城を取るや否や、すぐ曹仁の兵符(印章)を持たせて人を荊州に派し、(南郡あやうし、すぐ救え)と云い送った。 荊州....
三国志」より 著者:吉川英治
の」 「今申し上げた牛飼の女のことが、太守に聞えたので、管輅を召し、山鶏の毛と、印章の嚢を、べつべつな筥にかくして卜わせてみたところ、寸分たがわず、あてたと申し....
三国志」より 著者:吉川英治
がりましたので」と、遥々、その品を、蜀へたずさえてきて、孔明に献じた。 黄金の印章であった。 金色燦爛として、印面には、八字の篆文が刻してある。すなわちこう....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
リ。剣法ニ名高シ。絵事ノ事ハ絶エテ人知ラズ。ソノ画風、長谷川家ニ出ヅ。二天トイフ印章ヲ用フ」 そのほか、本朝画纂だの、古今書画便覧だの、古画備考だのという画史....