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「印肉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

印肉の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:徳田秋声
宿へ還って行った。そして部屋へ入ってランプを点けると、机の上の灰皿のなかに、赤い印肉で雅号を捺したM先生の小形の名刺が入れてあった。笹村は、しばらく机に坐ってみ....
風流仏」より 著者:幸田露伴
汚き小判を枷に約束を堅めけると、或書に見えしが、是も烏賊の墨で文字書き、亀の尿を印肉に仕懸るなど巧み出すより廃れて、当時は手早く女は男の公債証書を吾名にして取り....
中支遊記」より 著者:上村松園
の門衛の支那兵を思い出したりした。 杭州にて 杭州では西冷印社という印肉屋に朱肉を見に行ったりした。少し茶色がかった朱肉などもあった。 西湖に姑娘....
上海」より 著者:横光利一
がとまっていた。象牙の櫛が煙管や阿片壺と一緒に、軒を並べて溢れていた。壁に詰った印肉の山の下で、墨が石垣のように並んでいた。仏像を刻む店々の中から楠の割れる音が....