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危険人物
「危険人物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
危険人物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
な反対意見を述べたのが、癪にさわったからだった。 (ねらまれるとはなんだ! 俺を
危険人物だと思ってやがる!) 根室の反対意見にかなり賛成の声が出て、何れも京都....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
うになる。彼等はすべて余の思いどおりになる。まるで器械人間と同じことだ。兇悪なる
危険人物も、三十分の音楽浴で模範的人物と化す。彼等は誰も皆、申し分のない健康をも....
「惜別」より 著者:太宰治
てその危険な玩具を捨てさせたと書いてあります。僕はエジソンという発明家を、世界の
危険人物だと思っています。快楽は、原始的な形式のままで、たくさんなのです。酒が阿....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
たことがあり、その兄が社会革命党に関係していたことから彼女までもツァーの官憲から
危険人物扱いされたことがあるという、マダムNが何かの話から話しだした。彼女はしば....
「獄中記」より 著者:大杉栄
の、ちょいちょい間を置いた六年間のことだ。そして僕が分別盛りの三十四の今日まだ、
危険人物なぞという物騒な名を歌われているのは、二十二の春から二十四の夏までの、血....
「トコヨゴヨミ」より 著者:田山花袋
勇吉に見た。勇吉の眼のわるく光るのも気味わるく刑事は思った。何をするかわからない
危険人物のように刑事の眼には映って見えた。 「何うも、そうでしょうけれど……私の....
「臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
されたが、この男こそは稀代の兇賊として、また暴漢として中央|亜米利加を震駭させた
危険人物だということも解って来た。けれども、ゴメズがカラタール氏に心服して仕えて....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ば、決して洩れる性質のものではない。まして、女の父は一家心中するとまで云っている
危険人物ではないか。その父の寝息をうかがうに、脱出の時間まで、きまっているとは、....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
て十分ほどたつと、急いでやってきたのはオトメであった。この無遠慮な訪客は何よりも
危険人物だから、 「いけません。いけません。この時間はいけません。お休の時間です....
「決闘」より 著者:神西清
人じゃない」と、彼は補祭の笑い歇むのを待って言葉をつづけた、「あの男が害毒を流す
危険人物でさえなかったら、僕は一顧も与えずに素通りしただろうよ。奴の害毒はまず第....
「人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
、農村へ行くと牛馬なみの働き者や力持ちが健全で、虚弱人や読書などするような人間は
危険人物だというような考え方もある。然し実際はヘタな武道家はテリヤのように神経質....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
をなした独裁者のような偉大な成り上り者は概ね天才的な人物であるから狂人と紙一重の
危険人物と考えてよろしいかと思う。 したがって、彼なくしては為しがたかったよう....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
い出してしまわなかったかと思っておるくらいなんだ。どうもあの野郎は気に入らねえ。
危険人物だ。しかし確実にドーブレク代議士の出て行くのを見たんだな?』 『現在この....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
れば、産業が潰れてしまいます。 諸君、私は市長の前身を知っております。彼は実に
危険人物であります。彼は実に表面温順と見ゆれども、内心陰険な人物であって、革命思....
「はつ恋」より 著者:神西清
とも、こんなことを認めるのは、ジナイーダのため心外の至りだったが)ほかの誰よりも
危険人物のように、ひそかにわたしは思っていた。 わたしの炯眼は、残念ながら自分....