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「即今〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

即今の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
片信」より 著者:有島武郎
いたのを感ずる。 しかしながら僕はもう一度自分自身の心持ちを考えてみたい。僕が即今あらん限りの物を抛《なげう》って、無一文の無産者たる境遇に身を置いたとしても....
絶対矛盾的自己同一」より 著者:西田幾多郎
界の個物として、いつもこれに対するということもできない絶対に接しているのである。即今目前孤明歴々地聴者、此人処々不滞、通貫十方という。しかもそれは虚幻の伴子たる....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
外の七絶で、五十嵐甲子男が次の如くうなり出しました。 山は平原を擁して駅路長し即今、行旅、糧《かて》を齎《もたら》さず 黄花|籬《まがき》に落つ丹楓寺《たんふ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
りまして、今日は無事であること、明日は降るであろうこと、曇るであろうこと、または即今、南の方から低気圧が捲き起ること、北の方の潮の色が変っていること、そういうこ....
百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
れないのか。 それから田舎の電燈料というものが比例を外《はず》れて高いことは、即今都会に比較した精密な計算は持たないけれど、それは馬鹿げた高価である、そうして....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
だ出来てない二の丸を造った。この蒲生家も暫時で亡《ほろ》びて、その後を松平隠岐守即今日の久松伯爵家が貰ったので、更に三の丸を造られた。そうして藩主は常にこの三の....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
な。貴様がイコジになって嫌がらせをいくら言ったとて、拙者は聞かぬぞ。考えて見ろ。即今の時勢は士であれ町人であれ百姓であれ、天下に志と意気ある者の合力を命じて居る....
ハイカラ考」より 著者:木村荘八
結婚式と云おうより結婚宣誓式ともいうべきもので、「紀元二千五百三十五年二月六日、即今東京府知事職ニ在ル大久保一翁ノ面前ニ於テ」という誓文の書出しで、別に「証人」....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
な。貴様がイコジになって嫌がらせをいくらいったとて、拙者は聞かぬぞ。考えて見ろ。即今の時勢は士であれ町人であれ百姓であれ、天下に志と意気ある者の合力を命じて居る....