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即日
「即日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
即日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
です、と云って机の端へ置いて去った。例のスグカエレであるから、早速舎監に話をして
即日帰省した。何事が起ったかと胸に動悸をはずませて帰って見ると、宵闇《よいやみ》....
「ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
おそろしかったのでした。それから無論、カフェ・オソメの主人女坂染吉も、主犯として
即日、捕縛されたことは言うまでもありません。云々」....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
引をやった。果して私は逮捕せられてしまった。それでいいのだった。 なぜなれば、
即日から、身体の自由を失ったと云うことは、
即日から、私は警察の保護をうけたことに....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
坂に入って、尾撃して来た官軍と対峙した。 山鹿方面の薩軍は、田原敗ると聞いて、
即日、鳥栖地方に退き、官軍の本営は、七本に移り進んだ。向坂対陣中、薩将、貴島清、....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
ここに至っては肉身の情に打ち勝ち難かったものと見える。 この二つの手紙の返事は
即日城内より齎された。それには「各々御存知の如く他宗の者を無理に切利支丹にして居....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
てとうとう残らず犯罪事実を自白したのが十九日、それで小塚検事の取調べが二十日で、
即日起訴されているのであるから、彼がいかに恐れ入って、悔悟の涙に咽びながら事実を....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ので、主人は勿論、一家内の者がみな怖れた。 こうなると、もう仕様がない。彼女は
即日に暇を出された。 何分にもこんな形になってしまっては、誰も引き取る者もない....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
の発見、人生探求というような意味の方が勝っている。 掘り出し物だと思ったから、
即日なにがしかポケットマネーをつゝんで、入社のお祝いまでに、と差上げると、このと....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
タリするのであった。 女房は東京へ出かけて行った。 南雲さんの診断も同じで、
即日、ダタイ手術したそうだが、胎児はすでに死んでいたそうである。 「ダタイ手術も....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
い。事を秘密にすますわけにいかないから、この番頭では店の取締りができないと加助は
即日クビをチョンぎられて出されてしまったということさ。ここに千吉、文三という酒を....
「乳を刺す」より 著者:邦枝完二
に死んで行った薄命の女達を悼んだのであろう、その眼は涙に濡れていた。 常吉が、
即日釈放されたのは云うまでもない。....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
へ、どうも何だか気分がすぐれないと云って、床についた。 老人が病床に横わると、
即日といわず、即時から親戚の者共が大騒ぎを始めた。花を毎日取りかえる者があり、銀....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
水面に没して絶倒したりと。 また、これよりさき父出発の際、家族に語りて曰く、「
即日帰家すべし」と。しかして、黄昏帰家せざるをもって家僕を迎わせんとせしに、あい....
「近作鉢の会に一言」より 著者:北大路魯山人
し死作であり、一夜漬け的なものであると眼識ある各位から評されるとしましたら、私は
即日即時作陶を断念しますかも分りません。それと反対に未熟ではあるが気韻生動して作....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
来た胃潰瘍。――そうした不治のやまいのわざと聞いてひそかにかれは慄然とした。――
即日かれは医者の勧告に従った。 「が、何だぜ、やまいが怖くって俺ァ酒を止めたんじ....