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卵子
「卵子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卵子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「突貫紀行」より 著者:幸田露伴
ぬ。 鳥目《ちょうもく》を種なしにした残念さ うっかり買《かっ》たくされ
卵子《たまご》に やす玉子きみもみだれてながるめり 知りなば惜《お》しき銭....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
が未だ互いに分れていなかった昔にはただ原始エーテルがあったのみで、それはあたかも
卵子のような混合物であった。清澄なものは軽いために浮び上がって天となった。重いも....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
るぞ。ほらラジオ受信機」 「……」 「半焼けの米櫃、焼け米、そこらを掘ると、焼け
卵子が出てくる筈だ。みんなこの際、立派な食料品だ」 「そりゃ、お別れしたくはない....
「蠅」より 著者:海野十三
にプスリと縫われていて差支えないものか。差支えないとは云えない、たとえば、精虫が
卵子といま結合しようというときに、突然数万の宇宙線に刺し透されたとしたらどうであ....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
うと思っているトピックスだ。そこで僕は学問のためと君の願いのため、僕の精虫を君の
卵子の上に植えつけてみたのだ。その結果……」 「おお、その結果というと……」 ....
「わが町」より 著者:織田作之助
た、質屋のぐあいは……?」 主任が言った。主任の顔は口髭を落して以来いつみても
卵子のようにのっぺりしていた。 「……?……」 何故そんなことを言いだすのか、....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
角は屋根の瓦のように、平板に剥げた岩石が、散乱している、嘉代吉は偃松の下で、破れ
卵子を見つけ、足の指先で雷鳥の
卵子だと教えてくれた、この尾根の突角で、深い谷を瞰....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
それ自身の法律と住民をもつ芸術家――真偽混合――の独立国である。詩人と画家とその
卵子たちが、笈を負って集まる桃源境なのだ。 ま、それはいいとして、アンリ・アラ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
いったように、これだって君、あの、この頃産業的に需用の多い「朝飯の食卓で焼麺麭・
卵子・珈琲と一しょに消化してあとへ残らない程度の退屈で幸福な近代結婚生活の小説」....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
はならぬ。その商店がはげしい日射によって損傷を被むることは著しいが、特に八百屋、
卵子屋、果物屋、菓子屋などは朝日夕日を受ける店ではその損害もまた甚しい。 また....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
瓜から蛙が出るとは……。尤もあの辺には蛇や蛙がたくさん棲んでいますから、自然その
卵子がどうかしてはいり込んで南瓜や西瓜のなかで育ったのでしょうな。しかし西瓜が女....
「姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
の兆を現わすのだ。生殖腺はからだの栄養を吸収して肥え育ってゆくのであるから、腹の
卵子が大きくなればなるほど、鮎の肉は痩せてゆくのである。肉痩せ、性に疲れた鮎がお....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
る。前にはただだぶだぶして食べたものが腸でこなれて行くのをみんな喇叭管へ吸収して
卵子にしてしまう女の作業を何の不思議もなさそうに厚い脂肪で包んでいるおかみさんだ....
「料理メモ」より 著者:北大路魯山人
鮎 *食べ頃はあゆのとれ出した若あゆから七月初旬まで。さばのように大きく成長したのはまずい。
卵子を持つまでが一等美味。 *あゆの産地ではめいめいお国自慢をしているが、結局は....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
止せられた。牛馬はもちろん人に飼われて、耕作運搬等の人助けをする。鶏は時を告げ、
卵子を与える。犬は夜を守り、猟の手伝いをする。また猿は人間に一番近い動物であるか....