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卵形
「卵形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卵形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
家と同様の誇りと喜びとを感じた。暗い所にいて明るいほうに振り向いた時などの愛子の
卵形の顔形は美の神ビーナスをさえ妬《ねた》ます事ができたろう。顔の輪郭と、やや額....
「草枕」より 著者:夏目漱石
は世間に気兼《きがね》なしの一筆《ひとふで》がきで、一本足ですらりと立った上に、
卵形《たまごなり》の胴がふわっと乗《のっ》かっている様子は、はなはだ吾意《わがい....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いた。デカルトはこれら粒子が大きいか小さいか、軽いか重いか丸いか角張っているか、
卵形か円形か、あるいはまた分岐しているか平坦であるかによって、どういうふうに物の....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
いている、恰度一枚の葉で、おもては深淵の空を映し、裏は万年雪を象ったようである、
卵形の白い花が八弁、一寸位の小さい花梗の頭に、同じく八個の萼を台にして、安住して....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
。 伯父の頭髪はくしゃくしゃで、長い毛がひたいにぶらさがって目をふさぎそうだ。
卵形をしたりっぱな伯父の顔は、たいへん色が悪く目ははれぼったい。三根夫は伯父に同....
「明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
表現されてきている。けれど、やはり瓜実顔《うりざねがお》の下《しも》ぶくれ――鶏
卵形が尊重され、角《かく》ばったのや、額《ひたい》の出たのや、顎《あご》の突出た....
「ゴルフ随行記」より 著者:寺田寅彦
一つ被蔽物もなく全く無限の大空に向って開放された巣の中には可愛い卵子が五つ、その
卵形の大きい方の頂点を上向けて頭を並べている。その上端の方が著しく濃い褐色に染ま....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
な気むずかしい様子、太い眉《まゆ》の下の冷笑的な小さな眼、蓬髪《ほうはつ》の上に
卵形にもち上がってる禿《は》げた脳天、毛むくじゃらの耳、ひどく笑うときには井のよ....
「夢の卵」より 著者:豊島与志雄
れました。国王は早速《さっそく》例の鏡をさしつけてみましたが、やはり大きな黄金の
卵形のもので、その色も光も形も少しも変わりませんでした。知恵の鏡の力をもっててし....
「乾杯」より 著者:豊島与志雄
それぐらいのことさえ、俺は彼女についてまだ知らなかったのか。 彼はじっと彼女の
卵形の顔を眺めました。 「乾杯しましょう。」 とろりとした茶色の液体をなみなみ....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
が、千重子の顔には、さっと或る閃めきが走った。――彼女の顔は、額が広く下廻りに鷄
卵形をなし、小さな※が少しくしゃくれ、日本人としては異常に色が白く、一面に産毛が....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
れている顔の線は、芸術的といってもいいほどであった。顔全体の形からいえばやや長い
卵形ということができよう。身体は大柄で威厳がある。
しかるにそういう嘉門の顔が....
「地上」より 著者:島田清次郎
て遅くなったと言って、路であんまり甘そうなお饅頭があったので買って来たといって、
卵形の饅頭を拡げて自分から先に食べるのであった。平一郎はその母の穏やかな様子を見....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
胸に青く照るには、
中で緑柱玉が宜しゅうございましょう。
海の底から出た一滴の
卵形の真珠を、
お耳とお口との間にゆら附かせましょう。
お頬の紅にけおされる紅宝....
「あの世の入口」より 著者:知里真志保
い測量の結果では東より南に約31度ふれている――は少しすぼんでいて、見方によれば
卵形にも見られる。その詳細は※の見取図に記入したが、大体の形は次の通りである。 ....