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卵白
「卵白〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卵白の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
画が嵌まっていた。 そして扉の前に立つと、異様な臭気が流れて来て、その腐敗した
卵白のような異臭には、布片で鼻孔を覆わざるを得なかったのである。然し室内には、曽....
「髪切虫」より 著者:夢野久作
であった。嗅ぐ事であった。あらゆる感覚を一つに集めた全生命そのものであった。その
卵白色とエナメル黒のダンダラの長い長い抛物線型に伸びた触角は、宇宙間に彷徨してい....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
夏の空あおあおと浅黄繻子なんどのように光りつ。見る目|清々しき緑葉のそこここに、
卵白色の栗の花ふさふさと満樹に咲きて、画けるごとく空の碧に映りたり。窓近くさし出....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
第四の絵は総身が青黒とも形容すべき深刻な色に沈みかわり、爛れた処は茶褐色、又は
卵白色が入り交り、乳が辷り流れて肋骨が青白く露われ、腹は下側の腰骨の近くから破れ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
度は珈琲を飲み「これは色が薄くって味が濃くって大層妙ですな」お登和「それは玉子の
卵白《しろみ》でアクを除《と》りましたのです」大原「ヘイ随分|贅沢《ぜいたく》な....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
て、参籠のついでに、よう御供養をして上げようよ」 「だって」 蔦王は、艶のない
卵白色の物の眼窩を気味わるそうに手に覗いて。 「敵だか味方だかも分らないでしょ。....