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「卸値〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

卸値の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
おじいさんのランプ」より 著者:新美南吉
「負けとくれや」 と巳之助はいった。 「そうは負からん」 と店の人は答えた。 「卸値《おろしね》で売っとくれや」 巳之助は村の雑貨屋へ、作った草鞋《わらじ》を....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
店トシテ特別安価ニ販売仕候 英国製毛布ヒザ掛類 製産地直接取引ノ為メ日本ニ輸出|卸値ト同様多少ニ拘ラズ勉強|仕リ御便宜ノ為メ事務所トシテ日ノ出家ニ実物|取揃申居....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
あり気にいう。つづいて『それはこの洋酒や西洋煙草を売るからですよ。洋酒はだいたい卸値の二倍に売るもので、これあればこそ食料品の安売りが出来るのです、食料品は囮で....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ない。鉄瓶の湯を切らしてはおけない。仕入をするにも多人数おけば自然出入りの商人に卸値で勉強させるけれども、小下宿屋は割合にこの仕入が高くなる。その上客に倒される....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
本舗より支弁し、薬は委託でいくらでも送る。しかも、すべて卓効疑いのない請合薬で、卸値は四掛けゆえ十円売って六円の儲けがある。なお、売れても売れなくても、必ず四十....
烏恵寿毛」より 著者:佐藤垢石
すが。 電気ブラン? ご存じでしょうがね、これは重宝なんですよ。一升八十銭が卸値ですがね。それをそのまま小さなコップに注いで売れば電気ブラン、これは強いです....
鴻ノ巣女房」より 著者:矢田津世子
を見せるのである。毛ピンやネットのようなものを負けてくれたりハイカラな文化草履を卸値で分けてくれたりする。ぎんの手足を綺麗だとほめて顔が火照るほど嬉しがらせたり....
くちこ」より 著者:北大路魯山人
の風味はちょっと他に類がない。このわたに似て、水分の多い目方の重いものであるが、卸値百匁十五円から二十円ぐらいの最高価格の美食のひとつである。 多く能登に産す....