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卸問屋
「卸問屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卸問屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
てん》向きの石鹸《せっけん》、クリーム、チック、ポマード、美顔水、ふけとりなどの
卸問屋《おろしどんや》であると聞いて、散髪屋へ顔を剃《そ》りに行っても、其店《そ....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
た。お前が健康になってくれさえすれば、どこからか二千円ばかり算段して来て、下駄の
卸問屋をして、自分で卸してまわるのに……と云うておりましたが、それも今は夢になっ....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
道理であります。下等のところでは肉の切り売りをする五燭光の影、上等なのでは良心の
卸問屋に輝く百燭光の燦めきが夜の世間から退散しない筈であります。 つまるところ....
「旅愁」より 著者:横光利一
公園へ這入った。すると、千鶴子とよく坐るベンチの方へ足が自然に動いていった。鉄の
卸問屋の次女である千鶴子は金銭に不自由がないとはいえ、パリの最高級のサロンへ出入....
「ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
ものにぶつかったり、橋げたにすいつく。それでも、市《シティー》大会社の腰高椅子や
卸問屋の地下室から来たらしい若者達はコンクリートではない水をバチャバチャかきわけ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、魚類に富む日本の将来は有望で、浦安の国という名が当っているようです、世界の魚の
卸問屋になれるかも知れません」 「なるほど、お説の通りです。なにしろ、日本は周囲....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
要することになるであろうし、これに反し売上金高が莫大で、しかも店に装飾の必要なき
卸問屋などでは、売上げの百分の一以下の家賃で済むことになるであろう。しかしそうい....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
むかって商売すべきか、予め方針を定めねばならぬ。日本全国もしくは東京全部を相手に
卸問屋でも始めるとならば、日本橋を随一として京橋これにつぎ、職工その他日雇人等の....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
けてみた。すると今度はその女が植甚の店先へ立つじゃァねえか! 知っているだろうが
卸問屋だ。うん有名な錦絵のな。ところが一枚死絵があった。それが行きてえ」 だが....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
その少し手前から鎧の渡しを右手に見て左坂本町へ折れようとする曲角に、金山寺御味噌
卸問屋江戸本家八州屋という看板を掲げた店が、この重なる凶事に見舞われた当の現場で....
「火を点ず」より 著者:小川未明
がったら、どんなに石油を売るものはもうかるだろうというように聞かれたのです。 「
卸問屋のほうで値を上げるのですから、こうして売る私どもは、やはりもうからないので....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ていた言葉も思い合せて、奈良井の大蔵という者の徳望のほどが偲ばれた。 お百草の
卸問屋といえば、軒並みにある旅人相手の店の一つのようなものかと思って来たところ、....