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卿
「卿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
にする男でないという事も、知っていなかったわけではない。沙金自身さえ、関係した公
卿《くげ》の名や法師の名を、何度も自慢らしくおれに話した事がある。が、おれはこう....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
御潜めになったので、笙《しょう》こそ御吹きになりませんでしたが、あの名高い帥民部
卿《そちのみんぶきょう》以来、三舟《さんしゅう》に乗るものは、若殿様|御一人《お....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
寺《にんなじ》の法印寛雅《ほういんかんが》が子、京極《きょうごく》の源大納言雅俊
卿《みなもとのだいなごんまさとしきょう》の孫に生れたのは、こう云う俊寛《しゅんか....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ほぼ同様な研究をしているがこれはそれほど行届いたものではない。その後にケルヴィン
卿(Lord Kelvin)や、シー(See)やまた特にエムデン博士(Dr. E....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
ちらちらと映ると、釵は滝壺に真蒼な水に沈んで行く。……あわれ、呪われたる仙禽よ。
卿は熱帯の鬱林に放たれずして、山地の碧潭に謫されたのである。……トこの奇異なる珍....
「橋」より 著者:池谷信三郎
連れているのに出遇ったら、被告はどうするか。 答。私はその時、ウォタア・ロオリイ
卿のように叮嚀にお辞儀をしようと思います。それからしゃっとこ立ちをして街を歩いて....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
をした人――が霊界よりカムミンスの手を仮りて書いたものと信ずる旨をオリバ・ロッヂ
卿、ローレンス・ヂョンス
卿が証言した。(昨年十二月十八日の所掲) カムミンスの....
「豊島与志雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
愛す可き悪党味は、その芸術からは得られない。親しくしていると、ちょいと人の好い公
卿悪と云うような所がある。そうしてそれが豊島の人間に、或「動き」をつけている。そ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
を貫き得たり 犬飼現八 弓を杖ついて胎内竇の中を行く 胆略|何人か能く
卿に及ばん 星斗満天|森として影あり 鬼燐半夜|閃いて声無し 当時武芸前に敵無し....
「税所敦子孝養図」より 著者:上村松園
も、人の亀鑑となるべき人であったからである。 はじめ、女史はその歌道を千種有功
卿に学んだが、二十歳の年に縁あって薩摩の藩士、税所篤之氏に嫁いだのである。 し....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
やさしきが、いと様子あしく打悩み、白芥子の一重の散らむず風情。…… むかし義経
卿をはじめ、十三人の山伏の、鰐の口の安宅をのがれ、倶利伽羅の竜の背を越えて、四十....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
お産の話を事細やかに説明して、「お産の取上爺となったのは弁慶と僕だけだろう。が、
卿の君よりは猫の方がよっぽど豪かった、」と手柄顔をした。それから以来習慣が付き、....
「二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
子というは西鶴や其蹟、三馬や京伝の文学ばかりを指すのではない、支那の屈原や司馬長
卿、降って六朝は本より唐宋以下の内容の空虚な、貧弱な、美くしい文字ばかりを聯べた....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
務大臣で、双方が探り合いのダンマリのようなもんだったから、結局が百日鬘と青隈の公
卿悪の目を剥く睨合いの見得で幕となったので、見物人はイイ気持に看惚れただけでよほ....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
の事件を調べたその土地の警察からである。奇妙な事件であった。 そこはバードック
卿の荘園のある高原の静かな土地で、荘園ではたらく執事が、じぶんの住居に昼の食事に....