卿雲[語句情報] »
卿雲
「卿雲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卿雲の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
苞が連続して空中を飛んで行ってしまったり、紫宸殿を御手製地震でゆらゆらとさせて月
卿雲客を驚かしたりなんどしたというのは活動写真映画として実に面白いが、元亨釈書な....
「不審庵」より 著者:太宰治
の交誼を保たしめ、また酒色に耽りて一身を誤り一家を破るの憂いも無く、このゆえに月
卿雲客または武将の志高き者は挙ってこの道を学びし形跡は、ものの本に於いていちじる....
「連環記」より 著者:幸田露伴
一体本来を云えば樹下石上にあるべき僧侶が、御尊崇下さる故とは云え、世俗の者共|月
卿雲客の任官謝恩の如くに、喜びくつがえりて、綺羅をかざりて宮廷に拝趨するなどとい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
えもいたし、我儘《わがまま》もいたして許されました。それほどでございますから、月
卿雲客、名将勇士たち、みなわたくしたちに取入って、入道殿の御前をつくろわんと致し....
「雪の宿り」より 著者:神西清
います。その十八日には洛中の盗賊どもこぞって終に南禅寺に火をかけて、かねてより月
卿雲客の移し納めて置かれました七珍財宝を悉く掠め取ってしまいます。これも夜火でご....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
毅な大山将軍ですらが丁髷の鬘に裃を着けて踊り出すという騒ぎだ。ましてやその他の月
卿雲客、上臈貴嬪らは肥満の松風村雨や、痩身の夷大黒や、渋紙面のベニスの商人や、顔....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
していたという。 同時に、捕虜のすべても、六波羅へ送りこまれた。 かつての月
卿雲客も、人違いするばかりな窶れ方やら破れ衣のまま、怪しげな竹籠、伝馬、板輿など....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ので、後堀川の大納言、三条の源大納言、鷲ノ尾中納言、坊城の宰相ら、おびただしい月
卿雲客のあわてふためきが、主上をみくるまにお乗せして、黒煙のちまたを六波羅へと移....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
中天には、寒烈一月十日の、月があった。 ここわづか天下一統して 朝恩にほこりし月
卿雲客 さしたる事もなきに 武具もたしなみ 弓馬を好みて 朝儀、道に違ひ 礼法、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
この勧進田楽には、将軍家の尊氏夫妻をはじめ、北朝の歴々、女院、宮、いわゆる月
卿雲客から市中の男女数万という見物が群れ集まっていたのである。――勧進元は、祇園....