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厄介
「厄介〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
厄介の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
うために、このあたりの田舎の風習にしたがって、あちこちの百姓の家に下宿し、食事の
厄介になっており、そしてその子供たちを教えていたのだった。彼はこういう農家に、一....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
して他人の言うてくれる批評を疑うな。」 姪のライド嬢はしばらくファラデーの所に
厄介になっていたが、その話に、「マルガース君はいつも朝の講演を聴きに来る。これは....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
もやられず、この上は塾僕学僕になりてもと奮発せしかど、さる口もなく空しくこの家に
厄介となり、鼻紙の事まで深沢の世話になるようになれば、深沢は頓着せぬ様子なれど女....
「河童」より 著者:芥川竜之介
のはだれの味かたをするよりも先に我々自身の味かたをしますからね。……しかしさらに
厄介《やっかい》なことにはこのゲエル自身さえやはり他人の支配を受けているのです。....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
をしなければならなかった私ばかりじゃありません。旦那様もその事を御聞きになると、
厄介払《やっかいばら》いをしたと云うように、にやにや笑って御出でになりました。犬....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
うに余りに誰にもこれと言うほどの悪感を与えていないことだった。………
「だが君の
厄介になるのは気の毒だな。僕は実は宿のこともBさんに任《ま》かせっきりになってい....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
故人に佞するとも、故人に信なる言葉ではあるまい。成程僕等年少の徒は度たび滝田君に
厄介をかけた。けれども滝田君自身も亦恐らくは徳田秋声氏の如き、或は田山花袋氏の如....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
う時に誰か来ればいいと思うが、生憎誰も来ない。そうかと云ってこっちから出向くのも
厄介である。そこで仕方がないから、籐の枕をして、また小説を読んだ。そうして読みな....
「春の夜」より 著者:芥川竜之介
たってもとまる気色《けしき》は無い。そこで元来は弟のためにそこに来ていたNさんに
厄介《やっかい》をかけることになったのである。
ある五月雨《さみだれ》のふり続....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
たのも、全くこの難有い神社参拝の賜でございました。もちろん地上の人間は肉体という
厄介なものに包まれて居りますから、いかに神社の前で精神の統一をなされても、そう容....
「或る女」より 著者:有島武郎
ちも今申したとおり塾《じゅく》に入れてしまいますし、この後はこれといって大して御
厄介《ごやっかい》はかけないつもりでございます。赤の他人の古藤さんにこんな事を願....
「或る女」より 著者:有島武郎
僕の財政は非常に余裕ができるわけです。今まで店がなかったばかりに、取り寄せても荷
厄介《にやっかい》だったものですが、ハミルトン氏の店で取り扱ってくれれば相当に売....
「星座」より 著者:有島武郎
一人の高慢な無用の長物にすぎないのだ。しかもそれは恐ろしい伝染性の血を吐く危険な
厄介物《やっかいもの》でもあるのだ。朋友の間には畏敬《いけい》をもって迎えられる....
「僕の帽子のお話」より 著者:有島武郎
ばいられないのでしょう。僕はなおなお口惜しくなりました。そうしたら、また涙という
厄介ものが両方の眼からぽたぽたと流れ出して来ました。
野原はだんだん暗くなって....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
をちゃんと、媚しいが威儀正しく、 「寝ますから、もうお構いでない、お取込の処を御
厄介ねえ。」 「はッはッ。」 遠くから長廊下を駈けて来た呼吸づかい、番頭は口に....