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厄年
「厄年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
厄年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ゃねえか」と、長次郎はあざわらうように云った。「あの娘は幾つだったね」 「十九の
厄年です」 「十九といえばもう子供じゃあねえ。お月さまの顔を拝んでから芒を取りに....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ったそうで……。御承知の通り、川崎は厄除大師と云われるのですから、将軍は四十二の
厄年で参詣になったのだと云うことでした。それが世間に知れ渡ると、公方様でさえも御....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
げであると称して、一種の予言めいたことを信者たちに云い聞かせた。今年はおそるべき
厄年であって、井伊大老の死ぐらいは愚かなことであり、五年前の大地震、四年前の大風....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
密の役目を間宮鉄次郎という人がうけたまわった時のことで、間宮さんはこの時二十五の
厄年だったと云います。それから最初におことわり申しておくのは、このお話の舞台は主....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
景気騒ぎには、さいわいにその荒波に触るるの厄をまぬがれてきたのだが、去年という大
厄年の猛烈な不景気には、もはやその荒い波を浴びない者はなかった。 売れがわるけ....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
は、私達年配の男に好かれる者ですよ。吉蔵親分だってそうでしょう。土岐さんも丁度|
厄年位だったじゃありませんか。いくら懇意にしていても、つい目の前で楽しんでいる所....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
々に、可哀に、寂しく、遠方を幽に、――そして幽冥の界を暗から闇へ捜廻ると言った、
厄年十九の娘の名は、お稲と云ったのを鋭く聞いた――仔細あって忘れられぬ人の名なの....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
銀はその以前からお筆を嫁に貰いたい下心があった。お筆はことし十八で、来年は十九の
厄年にあたるから、なるべくは年内に婚礼を済ませてしまいたいとお銀は思った。勿論そ....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
は、平生から病身の母がその秋から再び病床につきましたのと、わたくしが今年は十九の
厄年――その頃はまだそんなことをいう習慣が去りませんでしたので、かたがた来年の春....
「経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
に文次郎という若い者が附添って、おとといの朝早く田町の店を出た。 お妻は十九の
厄年であるというので、その途中でまず川崎の厄除大師に参詣した。それから横浜の親類....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
銀はその以前からお筆を嫁に貰いたい下心があった。お筆はことし十八で、来年は十九の
厄年にあたるから、なるべくは年内に婚礼を済ませてしまいたいとお銀は思った。勿論そ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
も、四を忌む。これまた、四と死と音調の通ずるより起こりしことならん。また、婦人の
厄年と称して人の大いに嫌うは、十九と三十三と四十九なり。これ、十九は「重苦」に通....
「迷信解」より 著者:井上円了
うものには、三百六十五日みな凶日となると申してよかろうと思う。 また、民間にて
厄年、厄日というものがある。通例、男子は二十五歳、四十二歳、六十一歳を
厄年とし、....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
橘を奪われ、二つの大劇場を焼かれたのであるから、この年はわが劇界に取って怖ろしい
厄年であったに相違ない。まだその上に中村|芝翫は一月二十五日、美濃の多治見の旅興....
「机前に空しく過ぐ」より 著者:小川未明
は、また真実な一文筆者として使命を果たしたいと思っています。幸に、男子にとって、
厄年である四十三も、無事に過ぎたことを祝福します。 ――十三年十二月――....