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厚子
「厚子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
厚子の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
ようになった。ある日、梅田新道《うめだしんみち》にある柳吉の店の前を通り掛ると、
厚子《あつし》を着た柳吉が丁稚《でっち》相手に地方送りの荷造りを監督《かんとく》....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
けて土間へはいって行った。案内を乞うと、出て来たのは漁場の帳場であろう、黒羅紗の
厚子を着た四十前後の男であった。くどくどと述べ立てる源吉のいうことをだまってきい....
「霜凍る宵」より 著者:近松秋江
って大きな声で呼んだので、越前屋という仕出し屋の若い主人は印の入った襟のかかった
厚子の鯉口を着て三尺を下の方で前結びにしたままのっそりと入って来た。 そうして....
「春心」より 著者:田中貢太郎
てると落っこちるよ」 「へいッ」 平吉は階段をあがって往った。お高はその平吉の
厚子の下から露出している蒼白い足|端のちらちらするのを見ていた。そして、その蒼白....
「俗臭」より 著者:織田作之助
も怖くもないし、性にも合わぬ。商売人の娘は商売人に貰ってもらえばいゝのだ。いっそ
厚子を着た商売人に娘をやれとそう政江に言ってやろうか。あんたは娘の身になって考え....