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厚意
「厚意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
厚意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「冬」より 著者:芥川竜之介
「それはあなたからでも話して頂けば、……」
「いや、勿論そう言っているんです。御
厚意は重々《じゅうじゅう》感謝しますけれども、判事の感情を害すると、反《かえ》っ....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
ようでした。心臓|麻痺で死んだことは医者の口を借りるまでもありません。 医者の
厚意で、警察の検視もこれに引続き至極簡単にすみました。唯、笛吹川画伯の臨終を見て....
「海底大陸」より 著者:海野十三
って論文を書かれるにしても、きっと参考になりますぞ」 長良川博士は、かるくその
厚意を謝したうえで、れいの宿泊所問題につき、じぶんたちはロロー殿下とともに起きふ....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
云う、これは僕が新橋の芸者なるものを見た事がないから、その序に見せてやろうと云う
厚意なのだそうである。僕は八重子に、「お前と一しょに行くと、御夫婦だと思われるか....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
室へ案内した。そこには、心づくしのお菓子と茶が並べられてあった。 房枝は、その
厚意に感激しながら、夫人のそばで茶を御馳走になった。 「房枝さん。いつも私が、お....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
リーマン博士が、僕の手に盃を握らせた。僕は、そんなものを飲んでは恥だと思い、その
厚意だけを謝して、盃を卓子の上に置いた。そして博士の顔を探した。 「博士。説明を....
「雷」より 著者:海野十三
ろ町の名誉にもなることじゃから……」 と、町長は手を取らんばかりに、北鳴四郎に
厚意を寄せるのだった。すべては昨夜、町長のところに贈った思いがけなく莫大な土産品....
「東京要塞」より 著者:海野十三
て、莞爾として語ったところであった。 その新聞記事を読んだ国民は、更に某大国の
厚意に感激した。 しかし一部の識者は、逆に眉を顰めた。 「これはどうも変だね。....
「転機」より 著者:伊藤野枝
うなってもいい。私はやはり正しく生きんがために、あてにならない多数の世間の人間の
厚意よりは、山岡ひとりをとる。それが私としては本当だ。それが事実か事実でないか、....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
「などと早や……」 三造は片手をちゃんと炉縁に支いて、 「難有う存じます。御
厚意、何とも。」 十七 更めて、 「お先達、そうやって貴下は、御....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
所に、お洲美さんの頸に映った。 目の前にあるその姿が、二階へは来ないのです。御
厚意は何とも。しかし内弟子に住込ませるとまでおっしゃって下さいますと、一度(何と....
「迷信解」より 著者:井上円了
。また、別に残肴を入れたる折二箱あり。請う、晩酌の助けとせよ』と。僕、大いにその
厚意を謝す。すでにして僕、楼上にのぼりて床の間を探るに、果たして紙包みと折り詰め....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
校長室に招いて慰諭し、いよいよ学校を退学してからも身分上の心配をしてやろうとまで
厚意を持ってくれた。が、不平で学校を飛出しながら校長の恩に縋るような所為は餓死し....
「西航日録」より 著者:井上円了
亜の土産に木の葉贈るのは木の葉もらひし返しにぞある カルカッタ滞在中は大宮氏の
厚意をかたじけのうすること一方ならず、氏の奔走周旋、実に至れり尽くせりというべし....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
投じ、リバプールに向かう。水谷、大場両氏の送行あり。英国滞在中は、サンマース氏の
厚意をになうことすくなからず、また根岸氏の歓待をかたじけのうす。別れに臨み、同氏....