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原中
「原中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
原中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
、父の讐《かたき》をとってやるものを!」
声は水牛の吼《ほ》えるように薄暗い野
原中に響き渡った。同時にまた一痕の残月も見る見る丘のかげに沈んでしまった。………....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
しき女房 その他重要ならざる二、三の人物 時 元禄十年頃 所 京師四条河
原中島 第一場 ――四条中島都万太夫座の座付茶屋宗清の大....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
峰があり、その主峰をよんで阿羅迦槃陀《アラーカマンダ》といい、すなわちそれは、高
原中の大都なる意でござりまする。|おう、蓮芯中の宝玉よ、アーメン《オム・マニ・パ....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
あたりで、小法師岳の裾を馬蹄形《かなぐつがた》に迂廻してゆき、やがては南佐久の高
原中に消えてしまうのであるが、その小法師岳は数段の樹相をなしていて、中腹近くには....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
であった。司令部内で知っていたのは、司令官の別府大将と、その信頼すべき副官の湯河
原中佐とだけであった。 この物々しい地下街の中心である警備司令室では、真中に青....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
はどんなに楽であったか。まして電車などがあったらば、どんなに助かったか。 暗い
原中をたどってゆく少年の姿――それがまぼろしのようにわたしの眼に浮かんだ。(昭和....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
後の行に「月明なし」と云う句が冷たく光って見えた。月明があれば少くとも当夜如何に
原中でも兇行が行い難いと云う消極的の反証にはなるものを「月明なし」ではとりつく島....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
人外魔境 地軸二万哩 小栗虫太郎 魔境からの使者 ――折竹氏、中央亜細亜へゆく。世界の屋根、パミール高
原中の大魔境「大地軸孔」をさぐるため、近日ロンドンを出発、英印連絡空路により、ア....
「安達が原」より 著者:楠山正雄
た。 するとおばあさんは、 「おやおや、それはお困りだろう。だがごらんのとおり
原中の一|軒家で、せっかくお泊め申しても、着てねる布団一|枚もありませんよ。」 ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
四人でした。四日には石本邸へ通夜に行き、式場接待掛をせられました。大臣の後任は上
原中将です。 月日はただ過ぎゆきます。夫人は御丈夫そうに見受けられ、お子さんも....
「三崎町の原」より 著者:岡本綺堂
はどんなに楽であったか。まして電車などがあったらば、どんなに助かったか。 暗い
原中をたどってゆく少年の姿――それが幻のようにわたしの眼に泛んだ。....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
であると思考せられる。 ヤマト或いは日本の外に、古く大八洲国、豊葦原瑞穂国、葦
原中国、玉墻内国、細戈千足国、磯輸上秀真国、或いは虚見倭国、秋津洲倭国などの称号....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
けるネパール国の首府カトマンズ付近の全面が見えます。同行のブッダ・バッザラ師は山
原中に二つの大金色を虚空に放つところの大塔を礼拝して私に示していいますには、かの....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
い、暗に『千載集』以前の智巧的傾向を圧え、近き世に再び姿がかわって「花山僧正・在
原中将・素性・小町がのち、絶えたる歌の様わづかに聞ゆる時侍る」といっている。つま....
「百姓の夢」より 著者:小川未明
のうちから天気の変わりそうなのを気遣って、出る人も見合わせていたので、日の暮れた
原中では、一人の影も見えなかったのであります。 百|姓は腹がすいてくるし、体は....