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「原状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

原状の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
熊の出る開墾地」より 著者:佐左木俊郎
。 併し藤沢は、抑えている間は縮んでいる発条《ばね》のように、手を放すとすぐに原状《もと》に戻って、まもなくその時の恐怖感を忘れてしまうのだった。彼は貸した食....
猟奇の街」より 著者:佐左木俊郎
から五十分、どうかすると一時間近くもかかるのだったが、それだけの時間で彼女の乳は原状に復《かえ》り切れなかった。そして、また三、四時間もするとすぐに豊富な乳房を....
蜘蛛」より 著者:甲賀三郎
かし、人は異常な出来事のさいには狼狽するものだから、このときには、急激に研究室を原状にもどしても気づかれはしないだろう。 ×月×日 とうとう成功した。おれは....
皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
た。八時十分には千二百二十六米の三角点の下に着いた。このあたりは尾根が広く平で高原状を呈し、植林の道が縦横に通じている。もうこの附近から木の葉は皆落ちていた。小....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
山勢が一曲して東に向くと笹が少し途切れて、草の生えた窪地に続く。此処も稍や広い高原状の湿地で、今は水は無いが、雪解の頃は浅い池であったろう。附近には毛氈苔が敷物....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
いつしか扇形に開いて、岩が現われ雪が絶えると、間もなく別山裏の平に達した。この高原状の草地では、いつもゆっくり休みながら四辺を見廻して、山に来た幸福をしみじみ味....