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原産
「原産〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
原産の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
に有志の注意で止めおる。タニワタリ、カラタチバナ、マツバランなど多様の園芸植物の
原産も合祀で多く絶えんとす。 熊楠は帰朝後十二年紀州におり、ずいぶん少なからぬ....
「安井夫人」より 著者:森鴎外
家の用人の倅《せがれ》田中鉄之助に嫁して不縁になり、ついで塩谷の媒介で、肥前国島
原産の志士中村|貞太郎《ていたろう》、仮名北有馬太郎《けみょうきたありまたろう》....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
あまりに無内容な方法論だということに、段々人々が気づいて来たのである。この哲学の
原産地であるドイツでも亦、この点は段々に教養ある人々の不満を買うようになっていた....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
弗利加には馬酔木の大平原があるそうです」 「……ふ――む……君のお話の通りだと、
原産地から直接にC・Pを取り寄せてもいい。精製するのは何でもないから……。いい事....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
。 ……いつの間にか世界は、天狗様ばかりになってしまいました。 中でも天狗の
原産地たる吾国では、到る処の高山深谷に住んで、各雄名を轟かしております。先ず天狗....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に少なからねど、欧州に産せぬから彼方の古伝が乏しい。これに反し馬はアジアと欧州の
原産、その弟ともいうべき驢はアフリカが本元で、それから世界中大抵の処へ弘まったに....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
菓ジュリアンと同じく、わが邦の梧桐《ごどう》の類に近きボムバ科に属し、アフリカの
原産だが今はインドにも自生す。世界中最大の木の随一でその幹至って低いが周回七十|....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
本来汚臭を厭わず糞穢を食うというが、既にその大欠点といわざるを得ぬ。南洋タヒチ島
原産で今日絶え果てた豕ばかりは、脚と鼻長く、毛羊毛ごとく曲り、耳短く立ちて一汎の....
「崖下の池」より 著者:豊島与志雄
りは、なかなか面白いものでした。エビの胴体にカニの大きな鋏をつけた奴、アメリカの
原産とかいって、硝子器の中などに入れ、子供の玩弄物に売り出されたものです。それが....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
十七八世紀にヨーロッパの諸都市で流行した。 ポルト葡萄酒 ポルトガルのオポルト
原産の有名な葡萄酒。 ラッドゲート・ヒル オールド・ベーリーのあるニューゲート....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
んとなく薔薇の花床のほうへ長謙さんをひっぱって行って、これは見事な薔薇だ、どこの
原産かねとたずねた。よせばいいのに長謙さんは得意になって、 「こちらの単弁は〈イ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ある。 しかるにジャガタライモは元来外国産、すなわち南アメリカのアンデス地方の
原産のもので、四三三年前の西暦一五六五年に初めて欧州に入り、後ち欧州から東洋に持....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
の涙があってもよいではないか。 花 ボタン ボタン、すなわち牡丹は中国の
原産であるが、今は日本はもとより西洋諸国でも栽培《さいばい》している。 だれで....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
リー同様、牧羊犬なのだそうですが、今ではもっぱら番犬として珍重されて……しかし、
原産地地方でも今では数が尠くて、ほんとうの牛犬はそう沢山にはいないというのです。....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
私は思っている。 いずれの民族においても、動物の説話は最も古く、従ってまた出処
原産地の確かめ難いものとなっている。実際日本でもいかなる種類の人が運搬したものか....