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原稿
「原稿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
原稿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
まった。
それが彼是《かれこれ》一年ばかり続く中に、一度「帝国文学」の新年号へ
原稿を持ちこんで、返された覚えがあるが、間もなく二度目のがやっと同じ雑誌で活字に....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
の感服を好まないのである。
「そこで今日は何か御用かね。」
「へえ、なにまた一つ
原稿を頂戴に上がりましたんで。」
市兵衛は煙管を一つ指の先でくるりとまわして見....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
に過ぎない。その顔はいつか悪戯《いたずら》らしい十五歳の甥の顔に変っている。
「
原稿ですってさ。お起きなさいよ。
原稿をとりに来たのですってさ。」
甥は僕を揺《....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
は必ず東京へ行《ゆ》かなければならぬ。こう云う生活欲に駆《か》られていた彼は勿論
原稿料の前借《ぜんしゃく》をしたり、父母兄弟に世話を焼かせたりした。それでもまだ....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
ですが、――御待ちなさいよ。事によると机の抽斗《ひきだし》に、まだ何か発表しない
原稿があるかも知れません。
編輯者 そうすると非常に好都合ですが――
小説家 (....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
日の仕事にとりかかった。それは「サンデイ毎日」の特別号に載せる小説だった。しかも
原稿の締切《しめき》りはあしたの朝に迫っていた。自分は気乗《きのり》のしないのを....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
えても「昨日《さくじつ》」は滅多《めった》に考えない。しかし往来を歩いていたり、
原稿用紙に向っていたり、電車に乗っていたりする間《あいだ》にふと過去の一情景を鮮....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
、バルザックの手紙を読んで見るが好い。バルザックはハンスカ伯爵夫人に「この手紙も
原稿料に換算すれば、何フランを越えている」と書いている。
行儀
昔わ....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
辞《いろ》わで納め給えと言う。」――僕はそこを読みながら、おととい届《とど》いた
原稿料の一枚四十銭だったのを思い出した。僕等は二人ともこの七月に大学の英文科を卒....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
をおろした。椅子は蜥蜴の皮に近い、青いマロック皮の安楽椅子だった。僕は鞄をあけて
原稿用紙を出し、或短篇を続けようとした。けれどもインクをつけたペンはいつまでたっ....
「彼の長所十八」より 著者:芥川竜之介
十四、どこか若々しき所ある事。 十五、皮肉や揚足取りを云わぬ事。 十六、手紙
原稿すべて字のわかり好き事。 十七、陸海軍の術語に明き事。少年時代軍人になる志....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
ず。然れども君の小説戯曲に敬意と愛とを有することは必しも人後に落ちざるべし。即ち
原稿用紙三枚の久保田万太郎論を草する所以なり。久保田君、幸いに首肯するや否や? ....
「滝田哲太郎君」より 著者:芥川竜之介
は二三ヵ月おきに僕の家へ来るようになった。 ◇ 或年の春、僕は
原稿の出来ぬことに少からず屈託していた。滝田君の
原稿を示し、(それは実際苦心の痕....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
。これは僕の滝田君に何よりも感謝したいと思うことである。 僕は又中央公論社から
原稿料を前借する為に時々滝田君を煩わした。何でも始めに前借したのは十円前後の金だ....
「夏目先生と滝田さん」より 著者:芥川竜之介
さんは、徳富蘇峰、三宅雄二郎の諸氏からずっと下って僕等よりもっと年の若い人にまで
原稿を通じて交渉があって、色々の作家の逸話を知っていられるので、もし今後中央公論....