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「原簿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

原簿の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
足らずのノルウェー式捕鯨船で、小さな合名組織の岩倉捕鯨会社に属していた。船舶局の原簿によると、北海丸の沈没は十月七日とあった。その日は北太平洋一帯に、季節にはい....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
み聞かせられた。それには、定助郷嘆願の趣ももっともには聞こえるが、よくよく村方の原簿をお糺しの上でないと、容易には仰せ付けがたいとある。元来定助郷は宿駅の常備人....
地獄の使者」より 著者:海野十三
当らんです。しかし高橋の調べて来たのは本籍のある蒲田区役所のもので、あれは戦災で原簿が焼けて新しく申告したものに拠っているんです。ですから厳密にいえば、ちょっと....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
十里先、島へまで運んで迚も調査ができない由、兵営は全滅。何万という人だそうです。原簿がやけてしまったそうです。広島全部焦土の由。その上生きている人々は解除で四散....
秘密」より 著者:平林初之輔
しました。ところが、ふと私は、あの地震の時に、横浜では、警察でも市役所でも戸籍の原簿が焼けてしまったので、その管下の人はすぐ戸籍をとどけ出るようにという布告が出....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
籍に「吉」となっていると言うて訂正を命じ、四度出すと母の名が仮名になっているが、原簿通りにしてくれと訂正を命じ、四度目の修正をして、五度目に母の姓名を仮名字で書....