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原罪
「原罪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
原罪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
』が、ストラヴィンスキーの作品の中では、一番好ましいと思っているのです。恐ろしい
原罪哲学じゃありませんか。人形にさえ、口を空いている墳墓が待っているのですからね....
「読書法」より 著者:戸坂潤
ーニズムが、このヒューマニズムだという。 人間と神との間の隔絶、絶対的分離は、
原罪の観念による。ヒューマニズムはこの堕罪の論理を知らない。かくして倫理的宗教的....
「絶対矛盾的自己同一」より 著者:西田幾多郎
始罪悪というものを考える所以である。禁断の果実を食ったアダムの子孫として、我々は
原罪を負うて生れるのである。 三 矛盾的自己同一的現在として、自己自....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
いが深い因を成している。アダムとイブの過失から人類の運命が狂い出したという聖書の
原罪の思想には深いグルンドがある。私たちは過失を恐れなくてはならない。けれども最....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
原因なアービトラリネスの内に、即ち悪をさえなし得る自由の内に、見出される。自由は
原罪と贖罪との結合となる。之は神学的自由である。懐古的な小ブルジョア反動分子のイ....
「ジャングル頭」より 著者:豊島与志雄
、カント、ヘーゲル、ケルケゴール、ハイデッガー、サルトル、などの思想家の断片と、
原罪とか主体性とかいう断想とが、全くジャングルのように生い茂っているのである。そ....
「現代の詐術」より 著者:坂口安吾
か古代的であり、原人の勇猛心を必要とする。 けだし古代というものは、人間がその
原罪とか悪と戦ったもので、人間はすべて罪人であり、救世主に縋らずして自らの罪を救....
「帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
の徒は、犯罪を人間の宿命によせ、愛によって高まることを方法とするが、政治は人間の
原罪に関するものでなくて、現実の、そして万人に公平に課せられた配給的なものである....
「探偵小説の芸術性」より 著者:中井正一
と願い、祈りに満ちた問い、この問いこそ、ハイデッガーの指摘する時のすがたであり、
原罪の意味なのである。それは存在の深い暴露である。 罪と罰、それ自身、償いがた....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
して世界に君臨することとなる。
ここには、ゴドウィン氏がその原因を最悪の人間の
原罪に帰した1)邪悪な人間の制度は存在しなかったのである。公共の福祉と私的幸福と....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
ご》えて茫然《ぼうぜん》と虚空をみつめている姿をよく見かける。 *62
原罪への戦慄感。この十九世紀的話法はともかくとして、ボオドレェルの皮膚と、僕の皮....
「その人を知らず」より 著者:三好十郎
、あなたのせいだ。つまり、それは、あなただ。……あなたが居て、そして人間がいて、
原罪が生れたのではない。人間が出来た時に、人間の肉体が生れた時に、その肉体それ自....
「解説」より 著者:原田義人
知っており、しばしばいく晩でも議論して考えていたような問題(神の近づきがたさとか
原罪とかいう問題)だけを書いたのである。彼の偉大な業績は、それを天才的な象徴によ....
「西田先生のことども」より 著者:三木清
シュなものがあり、それが先生を絶えず思索に駆り立てている力である。思索することが
原罪であるということを先生は深く深く理解されているのではないかと思う。先生の哲学....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
わくば、この浦上をして世界最後の原子野たらしめたまえと。鐘はまだ鳴っている。 「
原罪なくして宿り給いし聖マリアよ、おん身により頼み奉るわれらのために祈り給え」 ....