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原頭
「原頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
原頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
、正行も左右の膝口三ヶ所、左の眼尻を深く射抜れた。 午後四時頃であろう。野崎の
原頭、四条畷には群像の如き三十余騎の姿が、敵軍に遠く囲まれながら茫然として立ちす....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
この不思議なる軍隊は、何国に属しているのであろうか。 彼等は、毒瓦斯たちこめる
原頭に立って、いささかもひるむところなく、例の大きな機械の組立を急いだ。 その....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
昔の甲府城下の霧の闇の夜のほかにはありませんでした。 今や、美濃の国、関ヶ原の
原頭、黒血川のほとりに於て、今晩はからずこのいい形を遺憾なく見ることを得た見物の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
立した藤原の伊太夫であります。
この一行が関ヶ原の旅を急いで行くと、新月が淡く
原頭のあなたにかかって、黄昏《たそがれ》の色は野に流れておりました。
がんりき....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
訪問を終えた。が漏れたのも尠くない。出発の前夜も道後の船屋別館で、五十二銀行の石
原頭取其他が送別宴を開いて下さった。またこの以前に、城下の南外れの亀の井という割....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
くまで飛び帰ったことがあった。 高山には、いつまでも冬が残っている。六里ヶ原の
原頭に立って、越後の方の遠い深い山から吹いてくる北の風に棚引いて、浅間の噴煙が武....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
噂は忽ち八方に広がった。歓楽湧くが如き仮装の大舞踏会の幕が終ると、荒涼たる日比谷
原頭悪鬼に追われる如く逃げる貴夫人の悲劇、今なら新派が人気を呼ぶフィルムのクライ....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
田の馬場なる黄葉《こうよう》の林に彷徨《さまよ》い、あるいは晴れたる冬の朝青山の
原頭《げんとう》に雪の富士を望むが如きは、これ皆俗中の俗たる陸軍の賜物《たまもの....
「三国志」より 著者:吉川英治
を後三国志といってもよかろうと思う。「後三国志」こそは、玄徳の遺孤を奉じて、五丈
原頭に倒れる日まで忠涙義血に生涯した諸葛孔明が中心となるものである。出師の表を読....
「三国志」より 著者:吉川英治
がおる。楊儀はただ柩を守って国へ帰り、地を選んで葬りをなせばそれでいい。――五丈
原頭の蜀軍は、かくいう魏延が統べて、魏を打ち破ってみせよう。孔明ひとりがいなくな....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
の霊魂を率いて天国にご凱旋遊ばされたるものと私どもは信じております。 当時浦上
原頭たるや満目荒涼、灰と瓦と石垣のみの廃虚。白日こうこう骨を照らし、夜風しゅうし....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
明治三十八年、日露戦争も終りを告げたころである。世間はさわがしく、東京では日比谷
原頭の焼打ち事件、神戸では伊藤公の銅像を倒し、その首になわをかけてひきずり回す騒....