厭世主義[語句情報] »
厭世主義
「厭世主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
厭世主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
際せず。
問 ショオペンハウエルは健在なりや?
答 彼は目下《もっか》心霊的
厭世主義を樹立し、自活する可否を論じつつあり。しかれどもコレラも黴菌病《ばいきん....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
暗い影を投げていた。彼はいつか彼等の中に人生全体さえ感じ出した。しかし年月はこの
厭世主義者をいつか部内でも評判の善い海軍少将の一人に数えはじめた。彼は揮毫を勧め....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
っそ、猩々のような教授然としたやつか、黒猩々みたいな社交家ならいいがね、どうも、
厭世主義者とか懐疑主義者というやつは、猟師にはいちばん扱いにくいんだよ。しかし、....
「わが半生を語る」より 著者:太宰治
て生活力も零に近いと自覚して、幼少より今|迄すごして来ました。ですから私はむしろ
厭世主義といってもいいようなもので、余り生きることに張合いを感じない。ただもう一....
「青年」より 著者:森鴎外
グマも信ぜられない筈がなくなると云うのである。 純一は顔を蹙めた。そして作者の
厭世主義には多少の同情を寄せながら、そのカトリック教を唯一の退却路にしているのを....
「親鸞」より 著者:三木清
えるのは全くの誤解である。親鸞には無常の思想がない。その限りにおいても彼の思想を
厭世主義と考えることはできない。 親鸞においては無常感は罪悪感に変っている。自....
「囚われたる現文壇」より 著者:小川未明
決して片寄った観方をしない。稀れに傾向の著るしい作家があって、虚無主義に立ったり
厭世主義に立ったり若しくは享楽主義に立ったりしても、其処にはそれ/″\固い信念と....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
大《おおい》に狼狽《ろうばい》して社会を怨《うら》み世を罵《ののし》り、いわゆる
厭世主義《えんせいしゅぎ》の悲哀観を起すようになる。まことに不心得千万な事だ。殊....