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厳秘
「厳秘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
厳秘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ょう》でした。いつも公表するのが例であるご社参を、なにがゆえに今回にかぎりかくも
厳秘に付しているか、まずその点についての見込みをつけて、しかるうえに伊豆守の突然....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
す。 「だれか一騎、すぐに屯所《とんしょ》へ飛べッ」 「心得た。手はずは?」 「
厳秘第一、こっそりお組頭《くみがしら》に耳打ちしてな、足軽詰め所へ参らば水くぐり....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
が、しかし、なぜそれほども詳しい下手人の面書きがついているのに、これなる黙山へは
厳秘にしておいたのじゃ」 「だんなにも似合わないお尋ねでござりまするな。もしも黙....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
。 それには父の儀造の筆跡で、 二川家に関する書類 と書いてあって別に朱で「
厳秘」と書き添えてあった。 野村は驚いてそれを受取った。 母は多少その内容に....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
部のほかだれも知らない密約である。カイゼルの批准《ひじゅん》を得た草稿を帯びて、
厳秘《げんぴ》のうちに、独立特務機関の有数な一細胞が、ベルリンを出発する。 外....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
の附属病院の工事と共に着々|進捗しつつある「狂人解放治療場」は、過般来その内容が
厳秘中であったが、右は同科新任教授正木博士が私費を投じて開設したものである事が判....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
む事を、三拝、九拝してお願い致す次第であります。 ――因みに――この遺書は内容を
厳秘にして小生の旧友藤波弁護士に委託しましたもので藤波自身もこの内容を存じません....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ることを極端におそれるのです。さっきも念を推しておいたが、このことは誰に対しても
厳秘を守っていただきたい。日本人の貴方ゆえに、充分信用してはいるが、これはわれわ....
「文学者として近衛内閣に要望す」より 著者:宮本百合子
今度の内閣は、従来とかくものごとが
厳秘主義であったの対して、「率直に現実をしらしめる」ことを表明し、一つの新しい態....
「魔都」より 著者:久生十蘭
総監を内大臣官邸に召集し、鳩首苦吟の末これを自殺事件として扱うことに衆議一決し、
厳秘のうちに急遽あらゆる情況を整備し、午前八時には早や水も洩らさぬ手配を完了して....
「双面獣」より 著者:牧逸馬
した。そして、それらの動きは勿論、「警察は何をしているか」の凡てを、それ以後一切
厳秘に附した。と言うのが何の程度の嫌疑者にしろ鳥渡でも怪しいやつが挙げられたと聞....
「土から手が」より 著者:牧逸馬
に、事実それは唯一の有望な方法に相違ないのだ。 新聞記者は勿論、捜査本部内にも
厳秘のうちに早速着手する。 このチャアルス・ガフ刑事の精力と、忍耐は信頼に値い....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
し、客足にもかかわる。そこは気丈夫な文字若がとっさに適宜の采配を揮って、まだ一切
厳秘にしてあるのだが、口さがない女中どもの舌だけは制《と》めようがなく、もういい....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
ている。彼等も亦結束し出した。――××支庁長は「小作人勝タシムベカラズ。」という
厳秘の指令を管轄内の「有力者」に配った。それが組合支部の一小作人の手に入ったのだ....
「三国志」より 著者:吉川英治
卵と、蜂の巣と、蜘蛛とを、三つの盒にかくして、卦を立てさせたのです。――もとより
厳秘の下にそれは行われました。さて管輅は、卦を立てて、個々の盒の上に、答えを書付....