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「参入〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

参入の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
参上、ほかに仔細もござりませぬ。 頼家 言うな、兵衛。物の具に身をかためて夜中の参入は、察するところ、北条の密意をうけて予を不意撃ちにする巧みであろうが……。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
この小説「大菩薩峠」全篇の主意とする処は、人間界の諸相を曲尽《きょくじん》して、大乗遊戯《だいじょうゆげ》の境に参入するカルマ曼陀羅《まんだら》の面影を大凡下《だいぼんげ》の筆にうつし見んとす....
連環記」より 著者:幸田露伴
だと云って終われればそれまでである。或時保胤は大内記の官のおもて、催されて御所へ参入しかけた。衛門府というのが御門警衛の府であって、左右ある。其の左衛門の陣あた....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
らは、煙の如く長野へ向けて立ってしまい、宇津木兵馬は、アルプス方面の懐ろへ向って参入せんとする場合に、ひとり道庵先生と米友のみが、同じところにとどまっているべき....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
中には新大陸の植民史もある。従って、五月丸の物語も出ている。今晩これから図書室へ参入して、その五月丸物語を、もう一応再吟味することによって、この行の決定的断定の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
う意味であります。 八 それはそれとして、お銀様が後壁の間に参入した瞬間に、お角さんとしては、これに追従を試むることを遠慮しました。というの....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
られた。宗祇は少々渋ったのであるけれども、実隆の切なる勧め辞し難く、ついに宮家に参入して講義をすることにしたのは、それは文明十九年閏十一月のことであった。しかし....
源氏物語」より 著者:紫式部
を失って主人の病を悲しんでいるのである。御所のお使いは雨の脚《あし》よりもしげく参入した。帝の御心痛が非常なものであることを聞く源氏は、もったいなくて、そのこと....
源氏物語」より 著者:紫式部
の箱詰めが八十、纏頭用の品のはいった唐櫃を四十並べてあった。午後二時に楽人たちが参入した。万歳楽、皇※などが舞われ、日の暮れ時に高麗楽の乱声があって、また続いて....
源氏物語」より 著者:紫式部
御健康がすぐれないためにまた延びた。衛門督の夫人になっておいでになる宮はその月に参入された。舅の太政大臣が力を入れて豪奢な賀宴がささげられたのである。病気で引き....
源氏物語」より 著者:紫式部
の暗いお気持ちが改まるものでもないのに、表へは新年の賀を申し入れる人たちが続いて参入するのを院はお加減が悪いようにお見せになって、御簾の中にばかりおいでになった....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
つである。以上のように解してこの歌を味えば、荘麗ともいうべき大きい自然と、それに参入した作者の気魄と相融合して読者に迫って来るのであるが、如是荘大雄厳の歌詞とい....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
私でも。 今度は、丁度書きかけて或クライマックスのとき十二月二日、一日別世界へ参入しておのずから感情をうごかしたので次の日そこで冷えた。(スティムなしですから....
霊感」より 著者:豊島与志雄
面に、身禄山とありますが、その昔、身禄という行者があって、深山に籠り、禅の悟道に参入して生を終えた、その人のために建てた碑です。大正十二年再建とありますが、大正....
秦の出発」より 著者:豊島与志雄
である。現代の言葉に飜訳すれば、或は精神統一とか或は自己催眠とか或は無我意識への参入とかに、彼女はすぐれた素質を持っていたらしい。祈祷のうちに、或は祈念をこらす....