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参酌
「参酌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
参酌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
給え、これからが結論だぜ。――さて以上の公式にウィルヒョウ、ワイスマン諸家の説を
参酌して考えて見ますと、先天的形体の遺伝は無論の事許さねばなりません。またこの形....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
ことが気になり、これを研究立証してみたくて、普通なら哲学でしょうが現代の諸事情も
参酌して、純枠科学理論の物理学を選びました。あなたにお訣れしたあの年の秋東北大学....
「運命」より 著者:幸田露伴
、おのずから徳を植えたもうこと多く、又太祖に請いて、遍く礼経を考え、歴代の刑法を
参酌し、刑律は教を弼くる所以なれば、凡そ五倫と相渉る者は、宜しく皆法を屈して以て....
「わが中学時代の勉強法」より 著者:寺田寅彦
ながらも結構な事とは思っていぬのだから、読者諸君においてもこのへんのところはよく
参酌して、そのうちのよい点だけを取るようにしてもらいたい。 ただ規則正しく勉強....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
られた。かくて委員諸氏は大宝律令、唐《とう》律、明《みん》律、清《しん》律などを
参酌して立案し、同年八、九月の頃に至ってその草案は出来上ったが、当時の参議|副島....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の図面の類を持ち出し、石質がこうの、台座がああの、飾《かざ》り文《もん》はこれを
参酌しろのと、あらゆるものを老石工に向って押しつけてしまいました。
かようにお....
「岩波茂雄宛書簡」より 著者:野呂栄太郎
発達史講座」の件に関し、昨日編輯会議を開き、先日差上げたる私案及び貴店編輯部案を
参酌《さんしゃく》して大体のことを決定|仕《つかまつ》り候間諸種の点に関し御懇談....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
た。明治に生れた楽器である。八雲琴が素《もと》で、竹琴《ちっきん》、一絃琴などが
参酌されたものと思われる。九代目市川団十郎が『忠臣蔵』の大石|内蔵之助《くらのす....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
てたものと見られた。文章の調子ばかりでなく、以前の旅行のことなどが書いてあるのを
参酌してみると、この手紙の書き手は船乗りであって、その文字の綴り方や書き方をみる....
「学位について」より 著者:寺田寅彦
密な合議で事を決するようになっているものらしい。それで多くの場合には各自の意見を
参酌し折れ合って大体の価値を決め、そうして皆が十分の責任を負うというだけの自信を....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
ほかなしと決意した。 そこで獣医学校の大槻雅得氏に設計を託し、三井家の牧場をも
参酌して、きわめて小規模ながら牧場を自営することとなった。すなわちこれが仙川にあ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
え、また子供が生れるとか、老人のある者には別の手当を与えます。これはかの独逸派を
参酌したのであります。 私の所は食べ物を製造販売する店でありますから、店員はす....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
となることであるが、概ねこの原図によったものでありました。 それで、その図案を
参酌して製作に掛かった楠公像の形は一体どういう形であるかといいますと、元弘三年四....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
文から仏訳して引用した文章は、原書のドイツ語訳の中に用いられているドイツ語原文を
参酌した。 ○付録中『ベートーヴェンへの感謝』は 〔Romain Rolland....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
たものと思われる。 右の両文書、ともに誤写、読みにくいところもあるが、今彼此を
参酌して当時の事情を推測してみると、大要次のような事件があったらしい。 京都清....