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又
「又〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
又の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
のしたことをしないように。わたしの言うことをするように」である。
八
又ある人びと
わたしはまたある人々を知っている。それらの人々は何ごとにも容易....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
はなかった。それは舅《しゅうと》の肺結核に感染するのを怖《おそ》れる為でもあり、
又一つには息の匂を不快に思う為でもあった。玄鶴は彼の顔を見る度にいつも唯「ああ」....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
に違いなかった。
※江丸は運命に従うようにじりじり桟橋へ近づいて行った。同時に
又|蒼《あお》い湘江《しょうこう》の水もじりじり幅を縮めて行った。すると薄汚い支....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
な。」
母の枕もとの盆の上には、大神宮や氏神《うじがみ》の御札《おふだ》が、柴
又《しばまた》の帝釈《たいしゃく》の御影《みえい》なぞと一しょに、並べ切れないほ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
よう内に、都合の好い機会を得さえすれば、一団の星雲と変化するであろう。そうすれば
又新しい星は続々と其処に生まれるのである。
宇宙の大に比べれば、太陽も一点の燐....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
よくなりました。 「こんなに沢山頂いては、反って御気の毒ですね。――そうして一体
又あなたは、何を占ってくれろとおっしゃるんです?」 「私が見て貰いたいのは、――....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
は勿論了解してくれるし、よしんば悪い所を出しても同情してくれそうな心もちがする。
又実際、過去の記憶に照して見ても、そうでなかった事は一度もない。唯、この弟たるべ....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
づけさまに諳誦した。しかし僕は赤木のように、うまいとも何とも思わなかった。正直に
又「つまらんね」とも云った。すると何ごとにもムキになる赤木は「君には俳句はわから....
「犬養君に就いて」より 著者:芥川竜之介
犬養君に就いて 芥川龍之介 犬養君の作品は大抵読んでいるつもりである。その
又僕の読んだ作品は何れも手を抜いたところはない。どれも皆丹念に出来上っている。若....
「格さんと食慾」より 著者:芥川竜之介
宇野浩二は聡明の人である。同時に
又多感の人である。尤も本来の喜劇的精神は人を欺くことがあるかも知れない。が、己を....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
。のみならず作中の風景さえ、久保田君の筆に上るものは常に瀟洒たる淡彩画なり。更に
又久保田君の生活を見れば、――僕は久保田君の生活を知ること、最も膚浅なる一人なら....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
かしい微苦笑には、本来の素質に鍛錬を加えた、大いなる才人の強気しか見えない。更に
又杯盤狼藉の間に、従容迫らない態度などは何とはなしに心憎いものがある。いつも人生....
「小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
りも、遥に細い神経のある、優しい人のような気がして来た。勿論今後猶接して見たら、
又この意見も変るかも知れない。が、差当り僕の見た小杉未醒氏は、気の弱い、思いやり....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
呆の話だのをした。御馳走になった場所は外でもない。東京駅前の花月である。それから
又斎藤さんと割り合にすいた省線電車に乗り、アララギ発行所へ出かけることにした。僕....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
暫くある、名代の顔に、恥い乍らも誇をひそめて、眼を細くし乍ら、長いことにおいては
又久作さんと負けず劣らずの馬面で共に有名な、チョビ髭の尖った頤との一対の対面は世....