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又々
「又々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
又々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
うが……。』 びっくりした私が御返答をしようとする間もあらせず、お爺さんの姿が
又々烟のように側から消えて無くなって了いました。 重ね重ねの早業に、私は開いた....
「幼き頃の想い出」より 著者:上村松園
解き出すまでもありませんが、それは恰度「新編水滸伝」の※絵全部の返却を強要して、
又々書肆を板挾みの苦しみに陥れました。が、書肆の死物狂いの奔走で、辛うじて両方の....
「画道と女性」より 著者:上村松園
あるのに、日を限った而もそのようなお芽出度いお屏風などお引受けするのは、旧い絵が
又々伸び伸びになるばかりでなく、お気に入ると思うような絵が出来るかどうかも気つか....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
り。了後それぞれ博文館及び小栗未亡人に手紙にて知らせたり。 ◯今日の速達便にて、
又々白亜書房なるもの探偵小説選集を出すとかとて、参集方を頼み来たる。姫田余四郎氏....
「地獄街道」より 著者:海野十三
ら桜ン坊の捕虜になって、円タクを拾うと、例の女の家の方面へ飛ぶのだ。そのうちに、
又々妖しの酒の反応が現れて、こんどは全身がかゆくなる。かゆくて苦しみ出すころ、自....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
の興隆とともにパッタリさびれて、『いろは』をはじめ大どこが大分店をしめたが、近来
又々盛んになった。何といっても日本人と牛鍋は、たとい味は新しくとも、離すに離せぬ....
「ハイカラ考」より 著者:木村荘八
広く行はれしものかな。」――と、石井研堂氏は書いておられる。 今これを読むと、
又々、この研堂氏の考証そのものが生きた文献を、文献の陰に、目に見るようである。 ....
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
と嫌疑《けんぎ》が自分にかかり、自分は拘引される、お政と助は拘引中に病死するなど
又々浅ましい方に空想が移つる。 校舎落成のこと、その落成式の光景、升屋《ますや....
「琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
していたのであるから、拘留処分に附せられる事となり、留置場に下げられた。 所が
又々一事件が起った。夜半の一時頃、留置場の番人が見廻りの際、特に奇怪なる青年とし....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
「こゝの火事の後間もなく支倉は高輪の方へ越したのですが、二年経つか経たないうちに
又々火事に遭ったのですね。その時も半焼だったのですが、彼は保険の勧誘員に二百円賄....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
ず此処まで連て来たなれば定めし驚いたでもあろうが少しも恐るゝ事はなし、亀屋の方は
又々田原をやって始末する程に是からは岩沼子爵の立派な娘、行儀学問も追々覚えさして....
「性に関するアイヌの習俗」より 著者:河野広道
無礼なり、此罪は如何するぞとねだり返しければ、蝦夷人こまりて取りたるツクナイに、
又々そえをなしてツクナイを取られたりという」とあるように、アイヌは他人が性器を出....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
こと承候へども、仰のとほり存外険悪に及ばずして長生せられ候事も可有之と頼み居候。
又々牛の舌御恵贈の由、不堪感謝候。翻訳材料となるべき書籍二三、別紙に認め上候。南....
「好色破邪顕正」より 著者:小酒井不木
いと思います」 康雄は炎症の局部に触わられたような気がした。あの可憐の恋人が、
又々警察官のために質問攻めに逢うかと思うと、堪えられぬ心地がした。彼は先刻から、....
「父帰る」より 著者:小林多喜二
中には固い、固い決意が結ばれて行った。 * メリヤス工場では
又々首切りがあるらしかった。何処を見ても、仕事がなくて、食えない人がウヨウヨして....