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又の名
「又の名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
又の名の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
で、雪が白馬の奔《はし》る形をあらわすからその名を得たということである。白馬岳の
又の名を越後方面では大蓮華山といっている、或人の句に「残雪や御法《みのり》の不思....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
も、花の空色は不思議に深い安息を与えた。
夏には更に千鳥草の花がある。千鳥草、
又の名は飛燕草。葉は人参の葉の其れに似て、花は千鳥か燕か鳥の飛ぶ様な状をして居る....
「二重心臓」より 著者:夢野久作
りを中心にして東海道から信州へかけて荒しまわっていた殺人強盗で、本名を石栗虎太、
又の名を生蕃小僧というのが居りました。生蕃みたいに山の中へ逃込むとソレッキリ捕ま....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
モ気の小さい方と見えまして……ヘイ。 私の女郎買とバクチの先達で大和屋惣兵衛、
又の名を大惣という男が居りました。最前チョットお話ししました棺の中でお経を聞いて....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
とが一体批評の体系を有っているのか。この点の反省もしないで局外批評とか局内批評(
又の名は「専門批評」)とかいうのは、全くのナンセンスなのだ。この点文学は恥を知る....
「狸と俳人」より 著者:田中貢太郎
名のある蓮台寺と云う村があるが、其の村に澤田庄造という人が住んでいた。 庄造は
又の名を永世と云い、号を鹿鳴と云って和歌をよくし俳句をよくした。殊に俳句の方では....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
上位の七十の名目は、むなしく望見するだけで、まったく会得することが不可能であり、
又の名を「三歩」というのだそうである。 六十二級を碁の場合に当てはめると、初段....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
って来た。六兵衛が小屋をかけると、因果物などはばったり客足がとだえてしまうので、
又の名を八丁泣かせの六兵衛ともいう。 この六月、金華山へあがった流鯨《ながれく....
「蝉の美と造型」より 著者:高村光太郎
性的で、獲るとすぐ死ぬ。姿も華奢で、優美で、青々とした精霊の感じがある。クマゼミ
又の名シャンシャンゼミはセミの中で一番巨大で色も黒、緑の外に橙色が交り、翅も透明....
「哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
。極端に云えば好み一つ、趣味一つにも、思想の地層はよく見える。 この「思想」を
又の名によって認識と呼んでいる。尤も認識というと主に科学的認識ばかり考える人が多....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
世間に歌われたのは維新後であって、維新前までは馬喰町四丁目の軽焼屋の服部喜兵衛、
又の名を小林城三といった油会所の手代であった。が、伊藤八兵衛の智嚢として円転滑脱....
「法然行伝」より 著者:中里介山
輪廻四生のあいだいずれの生をうけてか如来の説法をきかざりし。……」という元久法語
又の名登山状の一文章である。 三十三 そうして南都北嶺の訴えは次第に止まり専修....
「古事記」より 著者:太安万侶
みこ》は、市《いち》の邊《べ》のオシハの王・ミマの王・アヲミの郎女《いらつめ》、
又の名はイヒトヨの郎女のお三|方《かた》です。 はじめ難波の宮においでになつた....