又寝[語句情報] » 又寝

「又寝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

又寝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
の晩も大伴の道場へ斬込むことが出来ぬと見えてバターリッと仰向になって、又起上り、又寝て見たり、癇癖に障って寝られません。斯《か》くすること五日ばかり続けました。....
「雨ふり坊主」より 著者:香倶土三鳥
日《あす》の朝よくお礼を云いなさい」 と止められましたので、太郎はしかたなしに又寝てしまいました。 あくる朝早く起きて見ると、もうすっかりいいお天気になって....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
は花の下に伏せてあった一個の鍵である、お浦は花を余に取られて惜しみもせず、直ぐに又寝台に振り向き「ア、丁度花の下にこれ此の様な古い銅製の鍵が有ります」と云って、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
とは読者も知っている筈である。 「湯屋熊。久しく見えなかったな。嬶《かかあ》でも又寝込んだのか」と、丁度ひる飯を食っていた半七は云った。 「なに、わっしが飲み過....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
よう」と云う、今度は余が最先に立ち梯子を上り、頓て元の室に達すれば、件のプラトが又寝台の下より出来り歯を露出して余を目掛け飛掛らんとす、余は其剣幕に驚きて一足｜....
「巌流島」より 著者:直木三十五
こより》を拵えて居たが出来上るとそれを襷として、羽織をすっぽり頭から冠って船中で又寝てしまった。敵の無い感じである。その腹に置いて小次郎は武蔵の対手でない。 ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
に臭いようで、胸がムカムカして来ましたので、これはきっと病気になったんだと思って又寝てしまいました。その時はちょっとのつもりでしたが、今度は夢も何も見ずに、汗を....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
た。そのときだけ私は起き出しまして、亀之介さまを家へお入れいたしました。その後は又寝床に入りまして朝までぐっすり寝込みましてございます」 「それから……」 「そ....
「菜穂子」より 著者:堀辰雄
ながら落ち出していた。明はそんな風の音を聞くと矢っ張じっとして居られないように、又寝床に起き上がって、窓の外へ目をやり出した。彼は裏一帯の畑を真白に蔽うた雪がそ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
せた。 かわいかった小女王を思い出して、源氏は独《ひと》り笑《え》みをしながら又寝《またね》をした。朝おそくなって起きた源氏は手紙をやろうとしたが、書く文章も....
「源氏物語」より 著者:紫式部
も立てなかった。源氏は静かに門を出て行ったのである。 二条の院へ帰って、源氏は又寝《またね》をしながら、何事も空想したようにはいかないものであると思って、ただ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
体室の閑散な一時めいて居ります。どこにも中心のない大きい室。寝て、食べて、そして又寝に来る室。そういう風です。だが、床の間には祖父が書いて貰って昔からかかってい....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
しまった。 私は初めてそんな目に遇って心が揺いだ。部屋に帰ると、下腹が痛いので又寝ころんだ。 「苦しいんじゃんしょう」 「少し腹が痛いの。でもすぐ直ります」 ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
好をして寝るのだろう。さ……（やがて出てくる）ホホホ、おかしいねえ咲ちゃ、吉坊が又寝呆けてさ、ホホホ、ねえ、……（と一人ごとをいっている間に、今度はどうにもこう....
「それから」より 著者:夏目漱石
要する部屋、即《すなわ》ち音楽室とか書斎とか云うものは、なるべく赤く塗り立てる。又寝室とか、休息室とか、凡《すべ》て精神の安静を要する所は青に近い色で飾り付をす....