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叉手
「叉手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
叉手の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鴫突き」より 著者:寺田寅彦
みることとする。 高知市附近で「鴫突き」というのは、蜻※を捕えるのと同じ恰好の
叉手形の網で、しかもそれよりきわめて大形のを遠くから勢いよく投げかけて、冬田に下....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
仲よく話していました。そのうちにふと見ると、どこかの宿屋の印半纏を着た男が小さい
叉手網を持って、川のなかの岩から岩へと渡りあるきながら、なにか魚をすくっているら....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
ふべからず。決定して此の室に来入したまふなり。」「命終らんとする時に臨み、合掌|
叉手して南無阿弥陀仏と称へしむ。仏の名を称ふるが故に、五十|億劫の生死の罪を除き....
「父の俤」より 著者:佐藤垢石
手もとは、まだ暗い。 父は、池の岸に腹這いになって、水底の藻草を
叉手で掻きまわしている。餌にする藻蝦を採っているのである。 藻の間を掬った
叉手....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
だ目の荒い網に入れ、水を少し入れて渡します。私も金魚を買うことにしました。小さな
叉手を出して「どれでも欲しいのをおすくいなさい」というのですが、なかなか思うよう....
「三国志」より 著者:吉川英治
かえて、改めて二夫人のいる一室へあいさつに出た。 関羽は、二夫人のかたわらに、
叉手したまま侍立していた。 老翁は、いぶかって、 「将軍と、玄徳様とは、義兄弟....
「三国志」より 著者:吉川英治
向って、 「劉皇叔でいらせられる。ご挨拶を申し上げなさい」と、いった。 男は、
叉手の礼をしたまま、黙然と面をあげた。朱面|黒眉唇大きく鼻秀で、容貌見るべきもの....