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及び
「及び〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
及びの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
町の子供が三四人、病人の小屋の外を通りかかると、中でもいたずらな一人が、遠くから
及び腰になって、その蛇《ながむし》を女の顔の上へほうり上げた。青く脂《あぶら》の....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
は真鍮《しんちゅう》の眼鏡をかけた好人物らしい老人だった。
「いえ、何、お礼には
及びません。」
彼等は竈に封印した後、薄汚い馬車に乗って火葬場の門を出ようとし....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
た。
「御姫様、御姫様、私《わたくし》が御迎えにまいりましたから、もう御心配には
及びません。さあ、早く、御父様《おとうさま》の所へ御帰りになる御仕度をなすって下....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
やつも女の前へ来ると、きっと嬉しそうに御時宜《おじぎ》をしている。それがまたこう
及び腰に、白い木馬に跨《またが》ったまま、ネクタイだけ前へぶらさげてね。――」
....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
を説き弘《ひろ》め始めました。これも一時随分評判でございましたから、中には御聞き
及びの方《かた》もいらっしゃる事でございましょう。よくものの草紙などに、震旦《し....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
す。楢山《ならやま》の女権論者《じょけんろんしゃ》――と云ったら、あるいは御聞き
及びになった事がないものでもありますまい。当時相当な名声のあった楢山と云う代言人....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
、大石かるくて張抜石《はりぬきいし》などと申す唄も、流行《はや》りました由を聞き
及びました。それほどまでに、天下を欺き了《おお》せるのは、よくよくの事でなければ....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
べや》へ御《ご》注進になり、若年寄《わかどしより》より直接|言上《ごんじょう》に
及びければ、上様《うえさま》には御満悦《ごまんえつ》に思召《おぼしめ》され、翌朝....
「少年」より 著者:芥川竜之介
械の中へ移した。七歳《しちさい》の保吉《やすきち》は息もつかずに、テエブルの前へ
及び腰になった主人の手もとを眺めている。綺麗《きれい》に髪を左から分けた、妙に色....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
と思いこんでいたそうであります。且《かつ》又この批評家の亜流も少くないように聞き
及びました。その為に一言広告します。尤もこれを公にするのはわたくしの発意ではあり....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
たまま、どう云う小説を読む時よりも一生懸命に目次を辿《たど》って行った。
「木綿
及び麻織物|洗濯《せんたく》。ハンケチ、前掛、足袋《たび》、食卓《テエブル》掛、....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
自身の計らいにて登城させ候故、かかる凶事出来《きょうじしゅったい》、七千石断絶に
及び候段、言語道断の不届者《ふとどきもの》」という罪状である。
板倉|周防守《....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
う絶望に陥りかかった去年の秋の事である。自分は最後の試みとして、両肥《りょうひ》
及び平戸《ひらど》天草《あまくさ》の諸島を遍歴して、古文書の蒐集に従事した結果、....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
ざるに非ず。知って而して謹厳なりしが如し。しかもその謹厳なる事は一言一行の末にも
及びたりき。例えば恒藤は寮雨をせず。寮雨とは夜間寄宿舎の窓より、勝手に小便を垂れ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
とだ。その亡霊のあらわれるところは、この谷間だけに限らず、ときには近所の街道にも
及び、特に、そこから遠くないある教会の付近にはよくあらわれるのだ。じっさい、この....