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「友禅縮緬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

友禅縮緬の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
物珍しそうに覗《のぞ》いてみた。それでも安お召などを引張った芸者や、古着か何かの友禅縮緬《ゆうぜんちりめん》の衣裳《いしょう》を来て、斑《まだ》らに白粉《おしろ....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
弁慶縞《べんけいじま》で、羽織も長着も同じい米沢紬《よねざわつむぎ》に、品のよい友禅縮緬《ゆうぜんちりめん》の帯をしめていた。襷を掛けた民子もよかったけれど今日....
」より 著者:徳田秋声
二階へあがって、人気のない座敷の電気を捻って見たりした。押入れをあけると、そこに友禅縮緬の夜具の肩当てや蒲団をくるんだ真白の敷布の色などが目についた。 「何も変....
青年」より 著者:森鴎外
より少し粗い飛白である。袴の下に巻いていた、藤紫地に赤や萌葱で摸様の出してある、友禅縮緬の袴下の帯は、純一には見えなかった。シャツの上に襲ねた襦袢の白衿には、だ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
は沢山おりますとも。それに扮装が贅沢ですよ。衣裳はお召し。帯は西陣。長襦袢は京の友禅縮緬。ご婦人方はお化粧をします。白粉に紅に匂いのある油……」 「まあ」 と....
別れたる妻に送る手紙」より 著者:近松秋江
十九にしては、まだ二つ三つも若く見えるような、派手な薄|紅葉色の、シッポウ形の友禅縮緬と水色繻子の狭い腹合せ帯を其処に解き棄てていたのが、未だに、私は眼に残っ....
悲しめる心」より 著者:宮本百合子
魂を守ってまたたく。 元禄踊りの絵屏風をさかしまに悲しく立て廻した中にしなよく友禅縮緬がふんわりと妹の身を被うて居る。 「常日頃から着たい着たいってねえ云っ....
反抗」より 著者:豊島与志雄
は、袋にはいった琴が片隅に立てかけてあり、他の隅に大きな鏡台があって、鏡の面には友禅縮緬の鏡掛が垂れていた。彼はそれらを一通り見渡したが、何だか非常に淋しかった....
すみだ川」より 著者:永井荷風
が並んで腰かけるのを待つようにして再び「僕ァ役者だよ。変ったろう。」といいながら友禅縮緬《ゆうぜんちりめん》の襦袢《じゅばん》の袖を引き出して、わざとらしく脱《....