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友達甲斐
「友達甲斐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
友達甲斐の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
しようと云うやつが、君の頼みなんぞ聞くものか。それよりか僕を離してくれ給え。よ、
友達甲斐に離してくれ給えったら。」「君はお敏さんの事を忘れたのか。君がそんな無謀....
「街」より 著者:宮本百合子
、マリーナ・イワーノヴナが何ともお気の毒なことになりましてね、私、御相談を受けて
友達甲斐にお見捨てすること出来なくなったんですよ、マリーナ・イワーノヴナ、よくレ....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
に合わせる。捕らぬ狸の皮算用。夜中三天のコッケコーコーたあ貴様が事タイ。それでも
友達甲斐に連れて来てやれあ、ヤレ寒いとか、太股の痛いとか、太平楽ばっかり祈り上げ....
「魔像」より 著者:蘭郁二郎
だ洵吉が、椅子に腰かけた儘、息をきらしているのを、嗤うように見ていたが、それでも
友達甲斐に、コップに水を汲んできてくれた。 「寺田君、バカに驚ろいたようだね、…....
「労働者の居ない船」より 著者:葉山嘉樹
者は、こんなことが知りたかったんだろう。 私は、同じ乗組の、同じ水夫としての、
友達甲斐から、彼に、いや彼等に今、そのどこだったかを知らせなければならない。 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
その御意見は有難えが、時のいきはりで、つい引くに引かれねえ場合なんだから、どうか
友達甲斐に、このがんりきの男を立ててやっておくんなさいまし」 「馬鹿野郎!」 「....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
で言うだけに気味が悪い」 平間は非常に苦しそうな息をついて、 「俺は腹を切る、
友達甲斐《ともだちがい》に介錯《かいしゃく》を頼む」 「ナニ、腹を切る?」 「う....
「火薬船」より 著者:海野十三
だった。 「なんだ、丸本。貴様は俺がいもざしになるところをだまってみていたのか。
友達甲斐のないやつだ」 「ははは、なにをいう。お前みたいなむこう見ずのやつは、一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 たのもしい旧友はまたたのもしい旧友で、持つべきものは友達だといって、神尾の
友達甲斐ある器量をほめて、おのおのその余沢《よたく》に恐悦している。 ただ不自....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
が連れて帰りさえすればよかったんだが、ついここで飲み出したのが悪かった。平さん、
友達甲斐がねえと恨んじゃいけねえよ、全く
友達甲斐がねえんだから、恨まれても仕方が....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
パリ思いきって、これからは夜泣きの刀の件にだけ精根をうちこむつもりだから、貴公も
友達甲斐にお艶をあきらめて、終りまで俺に力をかしてくれヨ。今まで途中で俺と貴公と....
「岡ふぐ談」より 著者:佐藤垢石
、貴公は猫捕りの名人ちうことになるな。 それほどのことはないがね。 そこで、
友達甲斐に一番猫捕りの秘法を伝授してくれまいか、決して、他人には口外せぬことにす....
「友情に関係あるエッセイ」より 著者:戸坂潤
を職業としているか、どういう仕事に従事しているか、と訊ねるのである。他処他処しい
友達甲斐のない質問であるが、遺憾ながらこういう儀礼を欠くとこの頃は現実の不便を生....