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双
「双〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
双の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
金《めがね》屋の店の飾り窓。近眼鏡《きんがんきょう》、遠眼鏡《えんがんきょう》、
双眼鏡《そうがんきょう》、廓大鏡《かくだいきょう》、顕微鏡《けんびきょう》、塵除....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
している事――そういう事が、だんだんわかって来た。が、それは、かえってあの女に、
双紙の中の人間めいた、不思議な円光をかけるばかりで、少しも卑しいなどという気は起....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
しずり》を貼《は》った屏風《びょうぶ》と床にかけた紅楓黄菊《こうふうこうぎく》の
双幅とのほかに、装飾らしい装飾は一つもない。壁に沿うては、五十に余る本箱が、ただ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
で、御年若な若殿様は、一方ならず残念に思召したのでございましょう。ある日大殿様の
双六《すごろく》の御相手をなすっていらっしゃる時に、ふとその御不満を御洩しになり....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
いでしょうか? 私《わたし》は親鸞《しんらん》や日蓮《にちれん》と一しょに、沙羅
双樹《さらそうじゅ》の花の陰も歩いています。彼等が随喜渇仰《ずいきかつごう》した....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
城下を離れた夜《よ》、とうとう一封の書を家に遺して、彼等の後《あと》を慕うべく、
双親《ふたおや》にも告げず家出をした。
彼は国境《くにざかい》を離れると、すぐ....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
と云ったのも忘れられない。軒の下には宙に吊《つ》った、小さな木鶴《もっかく》の一
双《ひとつが》いが、煙の立つ線香を啣《くわ》えている。窓の中を覗いて見ると、几《....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
い》い家来《けらい》ではなかったかも知れない。が、饑《う》えた動物ほど、忠勇|無
双《むそう》の兵卒の資格を具えているものはないはずである。彼等は皆あらしのように....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
頃には大勢《おおぜい》の子もちになっているのですよ。ええと、――年児《としご》に
双児《ふたご》を生んだものですから、四人の子もちになっているのですよ。おまけにま....
「竜」より 著者:芥川竜之介
この宇治の亭へ足を止めて貰うたのじゃ。と申すはこの頃ふとここへ参って、予も人並に
双紙《そうし》を一つ綴ろうと思い立ったが、つらつら独り考えて見れば、生憎《あいに....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
檄《げき》を読んだ時には色を失うことを免れなかった。「一抔土未乾 六尺孤安在」の
双句は天成のデマゴオクを待たない限り、発し得ない名言だったからである。
わたし....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
たことはなかった。が、やむを得ない場合だけは必ず画帖などにこう書いていた。 君看
双眼色 不語似無愁 3 一等戦闘艦×× 一等戦闘艦××は横須賀軍港の....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
だ「てつ」の飼い猫の魂がじゃれに来たに違いないというのだった。 六 草
双紙 僕の家の本箱には草
双紙がいっぱいつまっていた。僕はもの心のついたころから....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
の為に一つも食えなかったのは事実である。) 島木さんは大分憔悴していた。従って
双目だけ大きい気がした。話題は多分刊行中の長塚節全集のことだったであろう。島木さ....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
とさせた。封筒の上には大きな文字で太く私の名が書かれてある。それを見ていると私の
双の眼に泪が一ぱい涌いて来た。その手紙は私のいちばん親しかった青年時代の友から来....