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双児
「双児〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
双児の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
頃には大勢《おおぜい》の子もちになっているのですよ。ええと、――年児《としご》に
双児《ふたご》を生んだものですから、四人の子もちになっているのですよ。おまけにま....
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
だめ》をしたりしたが、仕立あがった着物を着せられた二人の娘は、近所の人の目には、
双児《ふたご》としかみえなかった。おとらは青柳と大師まいりなどするおりには、初め....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
》歎《なげ》きに月日を送り、十二ヶ月目で産みおとしたは世間でいう畜生腹。男と女の
双児《ふたご》でございますので、いよ/\其の身の因果と諦め、浮世のことはプッヽリ....
「竹青」より 著者:田中貢太郎
今度児を生むのを待っててください、漢産を返しますから」 一年あまりすると竹青は
双児を生んだ。それは男と女の児であった。そして男を漢生とつけ、女を玉佩とつけた。....
「足迹」より 著者:徳田秋声
込んだ聴診器を鞄にしまい込むと、いろいろのお産の場合などを話して聴かせた。畸形や
双児を無事に産ませた話や、自分で子宮出血を止めたという手柄話などが出た。 叔父....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
流行歌のおいとこそうだよの唄が流行《はや》っていた。
私の三銭の小遣いは
双児美人の豆本とか、氷|饅頭《まんじゅう》のようなもので消えていた。――間もなく....
「鬼涙村」より 著者:牧野信一
く同じようで、松が時々|差挟《さしはさ》む「阿父さん」という声に気づかなければ、
双児《ふたご》のようだった。 法螺忠は何か一言いうと、あははと馬のように大きな....
「昭和の十四年間」より 著者:宮本百合子
最大の原因である。 この評論家と横光利一の「高邁な精神」とは、紛れもない時代の
双児であった。この作家と評論家とは手をとり合って、自意識の摸索を続けた結果、遂に....
「偶然の産んだ駄洒落」より 著者:九鬼周造
かかってくる。軽い駄洒落も時には悪くない。ポール・ヴァレリイは同韻の二つの言葉を
双児の交わす微笑に譬えている。偶然の戯れが産んだ三つ児を二組紹介しても別に誰も咎....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
二兄弟の一方をダマシ討ちにし、次に両面スクナを退治しています。二度しか現れんのも
双児や兄弟と同じ意味や同じ原則を示していると解し得るでしょう。 そしてまた双生....
「地上」より 著者:島田清次郎
お信の生命の奪い手でもあった。しっかりと抱きあった、まる/\肥った健康らしい女の
双児は、生まれ出るためにあまりに多くの血を母より奪ったのであった。忌わしい恋のた....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
か何かのように勝手に弄《いじ》り廻《まわ》すことが出来るようになって来た。どうも
双児の結晶らしいと思われるものは、両方から引っぱるとちゃんと二つに分れるようにな....
「雪雑記」より 著者:中谷宇吉郎
か何かのように勝手に弄《いじ》り廻《まわ》すことが出来るようになって来た。どうも
双児《ふたご》の結晶らしいと思われるものは、両方から引っ張るとちゃんと二つに分れ....