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双樹
「双樹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
双樹の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
いでしょうか? 私《わたし》は親鸞《しんらん》や日蓮《にちれん》と一しょに、沙羅
双樹《さらそうじゅ》の花の陰も歩いています。彼等が随喜渇仰《ずいきかつごう》した....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
しかも軽いのしか降らない。但先月の嵐が累をなしたのか、庭園の百日紅、桜、梅、沙羅
双樹、桃、李、白樺、欅、厚朴、木蓮の類の落葉樹は、大抵葉を振うて裸になり、柿やト....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
もらいました。 「祇園精舎《ぎおんしょうじゃ》の鐘の声、諸行無常の響あり、沙羅
双樹《さらそうじゅ》の花の色、盛者必衰《しょうじゃひっすい》の理《ことわり》をあ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、都にあって祇園精舎《ぎおんしょうじゃ》の鐘の声を聞くよりは、ここに閑居して沙羅
双樹《さらそうじゅ》の花の色の衰えざるを見ていたい。 そういう未練な仇《あだ》....
「親鸞」より 著者:三木清
、論主の解義をあふぎ、宗師の勧化によりて、ひさしく万行諸善の仮門をいでて、ながく
双樹林下の往生をはなる。善本徳本の真門に廻入して、ひとへに難思往生の心をおこしき....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の峰があおみをおびて雲の間にそびえ、人間界のけがれをしずめおさえること幾万。沙羅
双樹の林の一夜、煙の散り消えたのちは、ただ唯我独尊の山が残ったのであった。) 岳....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
平相国となり彼の咲き誇らせた地上わずか十余年の間こそ――“古典平家物語”が、沙羅
双樹の花のいろ、諸行無常の響きあり、というところのものです。人間諸行の曼陀羅です....