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双璧
「双璧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
双璧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「闘争」より 著者:小酒井不木
というのは、何たる日本の不幸事であろう。毛利先生と狩尾博士とは、日本精神病学界の
双璧であったばかりでなく共に世界的に有名な学者であった。その二人が僅か一ヶ月あま....
「傾城買虎之巻」より 著者:直木三十五
ておいても、この話は有名なもので、秋篠《あきしの》の助太刀と共に遊女武勇伝として
双璧とすべきものである。※を※としておいて書いて行っても興味――極めてお芝居的な....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
し、劫楽寺は彼にとって全然未知の場所ではない。法水の友人で、胎龍と並んで木賊派の
双璧と唱われた雫石喬村の家が、劫楽寺と恰度垣一重の隣にあって、二階から二つの大池....
「或る夜の武田麟太郎」より 著者:豊島与志雄
にとって、楽しい場所だった。 この家は終夜営業していた。この点では品川の三徳と
双璧だが、三徳の方は深夜になると戸を閉めるのに反し、小林の方は夜通し表戸を開け放....
「秦の憂愁」より 著者:豊島与志雄
い出して、愉快そうに笑った。 銀座裏の四辻は、虎ノ門事件と共に秦啓源についての
双璧の逸話だった。――彼は或る時、白昼、銀座裏の四辻にふと立ち止った。空に何かち....
「魔都」より 著者:久生十蘭
内山下町へやれ、早く早く」
と地団駄をふむ。
日本における新興コンツェルンの
双璧。一方は熊本の山奥の僅か八百キロの電気会社から出発して今では構成会社二十七、....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
みむねんさい》の道場において、師範代の遊佐銀二郎《ゆさぎんじろう》とともに無念流
双璧とうたわれた篁守人、帰雁の柄をたたいて肩をそびやかした。 「未熟な手腕《うで....
「鯰」より 著者:佐藤垢石
も知れない。 だが、鯰の卵はおいしくない。おいしくない点では※の卵と淡水魚中の
双璧であるといわれている。....
「愛読作家についての断片」より 著者:平林初之輔
フランスでは、ガストン・ルルーとモーリス・ルブランとが、恐らく同国探偵小説界の
双璧でありましょう。私も二人とも愛読します。どちらも変化に富んでいて、機知に満ち....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
れが舞踊の名手であったことは有名の事実で、その点においては団十郎と芝翫とが劇界の
双璧とたたえられていたが、やはり頭が悪かったせいであろう、かれは江戸時代から台詞....
「明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
、官賊両軍ともに軍費の捻出にくるしんでさかんに贋貨を鋳造した。会津藩と薩藩がその
双璧で二朱金が最も多くつくられたが、太政官札《だじょうかんさつ》の不融通にくるし....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
し、家集『草根集』は約一万一千首を含む大冊である。二条派の尭孝と相対して、一時の
双璧と見られたが、二条派の末輩は敵方の総帥として過大に敵視し、永享十一年に撰ばれ....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
の産物を語る時に既に記しましたが、日本ではこの高山のと、前に記した能代のものとが
双璧であります。美しい品のある塗でありますから、正しい道を進むなら、名声はなお上....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
目にかかってみれば、なんだか旧知の感がして懐かしかった。恵美須屋さんまた伊藤君と
双璧ともいうべき熱心な金沢通で、ことに丹彩の技に長じて、神社の宝物その他を一々絵....
「文芸評論の方法について」より 著者:戸坂潤
配していることは、公平に見て真理である。 まず青野季吉と森山啓とは或る意味での
双璧だろう。と云うのは、二人とも最近著しく印象追跡至上への方向を取った処のかつて....