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「双脚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

双脚の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
名と、山国谷に向う道をきくと、もはや八つ刻を過ぎていたにもかかわらず、必死の力を双脚に籠めて、敵の所在《ありか》へと急いだ。その日の初更近く、樋田村に着いた実之....
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
自分が飛び上るに文句をつけられる因縁《いんねん》はない。やるべしと云うので、突然双脚に精一杯の力を込めて飛び上がった。すると熟練の結果は恐ろしい者で、かの土塀の....
美しき月夜」より 著者:宮本百合子
喚が、あたりの空気を刺しとおして空の彼方まで響きわたったような気がした。彼は急に双脚の力を失った。地面がズルッと足の下で滑った。彼は髭の疎に生えた口をパッと開く....
中条精一郎の「家信抄」まえがきおよび註」より 著者:宮本百合子
)の二 註。巴里、エトワールのエハガキ。後年、日本の女詩人与謝野晶子の健やかな双脚をして思わずもすくませたりという凱旋門をめぐる恐ろしい自動車の疾駆は未だ見え....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
で焼きながら、物語をしたら楽しかろうと思った。囲炉裡の火は快よく燃える。銘々長く双脚を伸して、山の話村の話、さては都の話に時の移るをも知らない。 宗平は真鍮の....