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反対
「反対〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
反対の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ほ》めた時にも、格別|嬉《うれ》しかったとは思っていない。そうしてみれば、今その
反対に、自分が歌や発句を作ることの出来ない人間と見られたにしても、それを不満に思....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ありましょうが、また一つには彼の性情が、どちらかと云うと唯物的な当時の風潮とは正
反対に、人一倍純粋な理想的傾向を帯びていたので、自然と孤独に甘んじるような境涯に....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
をとめずに、水々しい鬢《びん》を掻《か》き上げていた。するとその白い物は、前とは
反対の方向へ、もう一度|咄嗟《とっさ》に通り過ぎた。お蓮は櫛《くし》を持ったまま....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
供は長男に比《くら》べると、何かに病気をし勝ちだった。それだけに不安も感じれば、
反対にまた馴《な》れっこのように等閑《とうかん》にする気味もないではなかった。「....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
「嘘つき。兄さんがさきに撲《ぶ》ったんだい。」
洋一は一生懸命に泣き声で兄に
反対した。
「ずるをしたのも兄さんだい。」
「何。」
兄はまた擬勢《ぎせい》を....
「青年と死」より 著者:芥川竜之介
て舞台が暗くなる。
×
AとBとマントルを着て出てくる。
反対の方向から黒い覆面をした男が来る。うす暗がり。
AとB そこにいるのは誰だ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
きり》に汗の玉が落ち始めた。――と思う間もなく今度は肩の岩が、ちょうどさっきとは
反対に一寸ずつ、一分《いちぶ》ずつ、じりじり彼を圧して行った。彼はそれでも死力を....
「少年」より 著者:芥川竜之介
いん》の境内《けいだい》に見かけた二匹の犬を思い出した。あの犬は入り日の光の中に
反対の方角へ顔を向けたまま、一匹のようにじっとしていた。のみならず妙に厳粛《げん....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
まま、ちょうど幕の開《あ》き出した舞台へ、じっと眼を注いでいた。
次の幕は前と
反対に、人情がかった旧劇だった。舞台にはただ屏風《びょうぶ》のほかに、火のともっ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
治的天才とは民衆の意志を彼自身の意志とするもののように思われていた。が、これは正
反対であろう。寧《むし》ろ政治的天才とは彼自身の意志を民衆の意志とするもののこと....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
在中、山井博士や牟多口氏に会い、たびたびその妄《もう》を破ろうとした。が、いつも
反対の嘲笑《ちょうしょう》を受けるばかりだった。その後《ご》も、――いや、最近に....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
》いにS村へ出る途《みち》は高い砂山の裾《すそ》をまわり、ちょうど海水浴区域とは
反対の方角に向っていた。海は勿論砂山に隠れ、浪の音もかすかにしか聞えなかった。し....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ーの感情もなおり、また一方で、ウォーラストンの誤解も分明になって、結局ただ一つの
反対票した。 デビーの妬み深いのは、健康を損してから一層ひどくなった。この後と....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
今でもその教会のなかでは妙にふるえる音が聞え、静かな日曜日の朝には水車用水池の正
反対のほうに半マイルもはなれたところでも聞えることがあるのだが、その声はまさしく....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
人の屠殺を行うことに身を委ねている人たちを、われわれは軽蔑しているだろうか。否。
反対にわれわれはこれ等の人たちに名誉を与えている。彼等の体を金と輝かしい服で飾り....