反射的[語句情報] »
反射的
「反射的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
反射的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
》に憤りを感じた。なぜまたお時儀などをしてしまったのであろう? あのお時儀は全然
反射的である。ぴかりと稲妻《いなづま》の光る途端に瞬《またた》きをするのも同じこ....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
嗄《しゃが》れ声《ごえ》だった。お鈴は襖側《ふすまがわ》に佇《たたず》んだなり、
反射的に「ええ」と返事をした。それから、――誰も口を利かなかった。
「すぐにここ....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
た。血はまだ一条の線路の上に二三分|前《まえ》の悲劇を語っていた。彼はほとんど、
反射的に踏切の向う側へ目を移した。しかしそれは無効だった。冷やかに光った鉄の面《....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
。すぐにですよ」 電話はそれぎり切れてしまった。僕はもとのように受話器をかけ、
反射的にベルの鈕を押した。しかし僕の手の震えていることは僕自身はっきり意識してい....
「夢」より 著者:芥川竜之介
十分に暖らなかった。彼女は籐椅子に腰かけたなり、時々|両腿《りょうもも》の筋肉を
反射的に震わせるようにした。わたしはブラッシュを動かしながら、その度に一々|苛立....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
の刺戟をそのままに受け入れて、反省もなく生活している。或る時は外界の刺戟に対して
反射的に意識を動かして生活している。又或る時は外界の刺戟を待たずに、私の生命が或....
「星座」より 著者:有島武郎
し大ぎょうにこういいながら、立ち上ってストーヴに薪をくべに行こうとした。おぬいも
反射的に立ち上ってその方に行きかけたが、二人が触れあわんばかりに互に近寄った時、....
「映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
の箱のような感じがした。 私は、ちらと見た瞬間、それらのことを感じると、今度は
反射的に息をころしながら、道端の草の茂みの中へ踏み込んでそこを通り抜け、駆け出さ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
川上機関大尉の声は、いよいよ冴えた。 その声がフランク大尉の鼓膜をうつと、彼は
反射的にピストルの引金をぎゅっと握りしめた。 (十オ!) その瞬間、 「あっ、....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
大尉は機胴に、恐ろしい衝動を感じた。 「やられたかッ」 大尉は、それでも、
反射的に水平舵を引いた。 「おお、あれはメーコン号だッ」 覚悟をした大尉の戦闘....
「振動魔」より 著者:海野十三
パッと飜って落ちた。 「吁ッ――」と声をあげて、柿丘は頬っぺたを平手で拭ったが、
反射的に、その生まぬるいものの付着した掌を、グッと顔の前にさしだした。うわッ、血....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
のとき誰か庭石の上に、ドッと倒れた者があった。 全く不意の襲撃だ。何者の仕業?
反射的に、僕は表へ飛びだした。 「……母アちゃん、よしよ。撃っちゃいや」 僕は....
「赤外線男」より 著者:海野十三
!!」 運転手は弾かれたように、座席から立ちあがった。彼の面はサッと青ざめた。
反射的にブレーキを掛けたが、もう駄目だった。 ゴトリ。……ゴトリ。…… 車輪....
「大脳手術」より 著者:海野十三
お蔭で私は、ぐっすりと安眠することができた。 朝が来た。窓が明るくなると、私は
反射的に跳起きた。愕くことはなかった。鳴海が傍でぐうぐうと睡っていたし、家は彼の....
「断層顔」より 著者:海野十三
あい様とのご情合はご円満でございましょうか」 女客は嘲笑の色を浮べたが、それは
反射的のものらしく、すぐさまその色は消えた。 「はあ、至極円満……つれあいはあた....