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「収む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
収むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
た左衛門尉の首を挙ぐるさえあるに、諸家の軍勢に先だって一番乗りの大功をわが軍中に
収むるとは、何という光栄であろうと、忠直卿は思った。 忠直卿は家臣らの奇跡のよ....
「運命」より 著者:幸田露伴
兵急に之を撃って、遂に営を破り、衝撃と包囲と共に敏捷を極む。南軍こゝに至って大敗
収む可からず。宗垣、陳性善、彭与明は死し、何福は遁れ走り、陳暉、平安、馬溥、徐真....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
たとき、その青春は終わるのである。 (一九三六・一二・一〇) 序文 この書に
収むるところは自分が今日までに書いた感想および論文のほとんど全部である。この書の....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
も、きわめて平易なる文章と通俗なる説明とを用いて、わずかに十数ページの中にこれを
収むるの才能をもって居る。世界の労働者の中に、『資本論』を読んだものは幾人も居な....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
子と比較した場合、必しも卓越した芸術家ではない。たとえば彼の作品中、絵画的効果を
収むべき描写は、屡、破綻を来しているようである。こう云う傾向の存する限り、微細な....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
りました。 総じて婦人がこの細か過ぎる点さえ注意するなれば、男子の及ばぬ成功を
収むるのであります。 早稲田の商科のある先生が「理論ばかりでは駄目だ、実地にお....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
「戦争文学」の一文をして、それを語らしめよう。 「戦争一たび開けて、文士或は筆を
収む。曰く武人の時、文士何をか為さむと、アヽ果して為すべき事なき乎。 文士筆を....
「公開書架(Open-shelf-system)につきて」より 著者:佐野友三郎
多く、その今日までの実験によれば、読衆は、これがために図書利用の効果を一層確実に
収むることを得、図書館は、管理の困難、出納の手数を減じ、経費節約の好果を収め得た....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
で、一々個々の筋道を分けておのおの結末を着けたのは、例えば名将の隊伍を整えて軍を
収むるが如くである。第九輯巻四十九以下は全篇の結末を着けるためであるから勢いダレ....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
び勢力を恢復して、北部地方はいつしかその手に落ちたものと見えて、延喜の「民部式」
収むるところ、陸奥国府の所管は北方気仙・胆沢・江刺の地方に限られ、和賀・稗貫・紫....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
かったに相違ない。切に同好者の報道示教を望む。 (右一項は本誌九月号農民史の中に
収むべきものであったが、当時執筆が間に合わなかったので特にここに収める事とした。....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
位で何かにつけてごく親密にやって居るです。ネパール政府もまたチベット国民の歓心を
収むるように方法を運らして居るらしく見える。ネパール国王はインド教の人であって仏....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
出勤。 ○七月、書生芝居の山口定雄一座、市村座に旗揚げをなし、これも相当の成績を
収む。 ○七月、歌舞伎座にて円朝の「牡丹灯籠」を脚色して上演。一月の「塩原多助」....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
、前引『釈名』や『漢語抄』の解釈は、これを屏障具というよりは、むしろ墻壁具の部に
収むべき用途に対する説明であると解せられるのである。 二十九日江畑君のお宅から....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
の所謂特殊部落の大多数は、もと穢多と呼ばれたりし部族に属するものなるが為に、本号
収むるところも、自ずからまず旧穢多に関するものを主として、所謂非人に関すものの如....