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「収賄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

収賄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
もう二元!」 おどかしつける声だった。母は、哀れげな父を見た。昔、村会議員の収賄を摘発しようとした彼の眼が、今は、もう、全く無力な、濁ったものとなってしまっ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
くにも千石という大禄を喰んでいるのです。役がまたお小納戸頭という袖の下勝手次第、収賄御免の儲け役であるだけに、何から何までがこれみよがしの贅沢ぶりでした。 「早....
縮図」より 著者:徳田秋声
、何かしら話があるのね。お金もやるのよ。あれから間もなく松島|遊廓の移転問題で、収賄事件が起こったでしょう。そしてあの男は、ピストルで死んだでしょう。」 「あの....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
これに興味を覚えた。なぜかというと、それは立派にモラル=道徳の問題だからである。収賄や贈賄が悪いとか、検事の人権蹂躙が人道に反するとかいう意味ではなく、金融資本....
涼味数題」より 著者:寺田寅彦
の涼しさを十七字に結晶させたものである。 「涼しい顔」というものがある。たとえば収賄の嫌疑で予審中でありながら○○議員の候補に立つ人や、それをまた最も優良なる候....
続獄中記」より 著者:大杉栄
けはいやだ。少なくとも、あらゆる死にかたの中で、獄死だけはどうかして免かれたい。収賄教誨師 獄中で一番いやなのは冬だ。 綿入れ一枚と襦袢一枚。シャツもなけれ....
社会時評」より 著者:戸坂潤
ら、正義の憤激に燃えたその心事を、痛く××され又××されてさえいるのである。前の収賄事件の英雄達に較べて、この×××は何と幸福なことだろうか。彼等は尽く「人格者....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
ていると聞いている。 さらに東京市では思想取締りの専任視学を置くことにした。贈収賄を取締る視学というようなものは、今日では概念上矛盾しているから、その代りにこ....
程よい人」より 著者:豊島与志雄
いる。会社の中には現に、いろいろな不正が行われている。関係方面に為されてる贈賄や収賄、物資の横流し、不正な取引などが、或は会社の名に於て、或は個人の名に於て、ず....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
裏側と表側の接触混合という点では、パンパン泥棒の類いよりも、役人連の公然たる収賄、役得による酒池肉林の方が、はるかに異常、亡国的なものであると云い得る。 ....
投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
ってくれ」 居古井警部は、サントリーウイスキーをとりだして、二人にさした。 「収賄罪にならんかネ」 木介はキゲンをなおして乾杯した。 「ねえ、居古井さん。我....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
からな。……贈った方が得なんだからな。……贈賄をする。役にありつく。今度は自分が収賄をする。贈賄の額よりも十倍も百倍も、多額のものを収賄する。……贈った方が得な....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
ば食って行けなかった。 ところで友蔵には副業がなかった。そこで町人を嚇しては、収賄をして生活ていた。 「兄さん」とお花は茶の間へ入ると、風呂敷包をサラリと解い....
純情狸」より 著者:佐藤垢石
論から、同僚を傷つけた。 当時、戦国で世は乱れていたから、権柄づくや、少し位の収賄は藩主もこれを論ずる遑がない。殊に一益は女も好き酒も好きであったから人の酔心....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
て、気付きますと、同僚の者が皆会社から買収され、各党の領袖や、有力な閣員をはじめ収賄議員の名前が、秘密の連判状に乗っていると云う評判が立ちました。私どもは非常に....