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取りざた
「取りざた〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
取りざたの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
座敷で話した。 銭相場引き上げに続いて急激な諸物価騰貴をひき起こした横浜貿易の
取りざたほど半蔵らの心をいらいらさせるものもない。当時、国内に流通する小判、一分....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
とは争われない。 西の空へと動き始めた水戸浪士の一団については、当時いろいろな
取りざたがあった。行く先は京都だろうと言うものがあり、長州まで落ち延びるつもりだ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
クスも大きく出た。 その時になると、外人殺害者の処刑について世間にはいろいろな
取りざたがあった。世が世なら、善三郎は無礼な外夷を打ち懲らしたものとして、むしろ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の内部には精神にも肉体にも何かが起こっているに相違ないとは、もっぱら狭い土地での
取りざたで、それが勝重の耳にもはいるからであった。 四月上旬の美濃路ともちがい....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
が出て、五銭の入場券が五百枚売れたら切符売りの月給ぐらいはできそうだというような
取りざたをした。十九日に再び安倍君や子供を連れて見物に行ったら、なるほど観測所の....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ョードロヴィッチはこのうえもなく深い尊敬と、何か特別な熱中をもってイワンのことを
取りざたした。アリョーシャは、近ごろ二人の兄を目立って緊密に結び合わした、あの重....